社会人としてどういうことを勉強をすべきか(6)~「なんのため」に、勉強しますか

社会人としてどういう勉強をすべきか、ということで、一つ大切なことを申し上げます。それは、「なんのため」に勉強するか、ということです。

社会人の勉強と学生の勉強、その最も大きな違いは目的が与えられているか与えられていないか、ということ。つまり、学生の勉強においては、志望校に合格するため、とか、単位や学位をとるため、とか、わりとわかりやすい目的が与えられています。ところが、社会人の勉強については、目的は与えられません。そのため、自分自身で目的を設定する必要があります。

目的は、明確であればあるほど学びの効率はあがります。たとえば、英語の勉強をするについても、「なんとなく英語ができたほうがいいよね」、というより、「海外で働きたい、留学したい」、という目的があったほうが、やる気もでるし勉強の方向性も定めやすい。このように、なんのために、勉強しているのか、という目的が学びを生み出します。

どの局面で、ということであれば、「将来のために勉強する。」ときに、強く目的を意識するといいでしょう。目の前の業務のために勉強していると、「目の前の業務を乗り切ること」そのものが目的になります。会計事務所で確定申告の事務処理をする際には、所得税の勉強、したりしますよね。また、海外の規制調査をするだんには、その前提として、調査の対象となる国についてネットとかで調べたりすることもあるでしょう。また、未知のことを学ぶときには、なにか目的があって、というより、むしろ、目的を探すために学ぶ、という側面が強くなります。将来のことを学ぶ、ためには、将来のことができるかぎり明確になっていたほうがいいでしょう。

目的がない、という場合、興味がありそうな資格をめざす、ということもありますよね。資格をとる、と、それが目的となるために勉強しやすいです。とはいえ、これは人それぞれで、必ずしも資格をとることにメリットがあるか、というとそうではないので、そこには注意が必要です。

やっぱり、目的を持つ、ことにより、勉強のモチベーション、効率が上がります。特に、将来のことを勉強するという場合は、可能なかぎり、その将来のことを意識して、煮詰めておくことが臨まれます。

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