近年では、海外進出ということが一つのキーワードとなっており、個人や小規模事業で海外でビジネスをしよう、と考えている人もあるかもしれません。この時、個人、小規模事業者ならではの考慮事項があるので、それについて少し考えてみます。
個人や小規模事業者を前提とした場合、「海外に出たい。」という気持ちを大切にすることが必要です。具体的にいうと、「海外に出てみたい。」、「自分の力を試したい。」、「ここに関わりたい(住みたい)」という憧れや想い、といったもの。こういったものがあると、それがアクセルになって行動を起こさせてくれるし、多少の困難性があっても、それを乗り越えられる力をくれます。
大企業の場合だと、経営陣が企業の経営戦略を検討し、海外進出を決めたとしても、実際に海外でビジネスをやる人とは別の人になります。つまり、海外に行く人は必ずしも希望しているとは限らず、場合によっては辞令1枚で海外に飛ばされてしまう、ということもなくはありません。つまり、会社員であれば会社の意向に沿う、ということになりますが、個人であれば個人の意思をどうビジネスに反映させるか、ということが必要となるでしょう。
もちろん、憧れだけでビジネスはやってはいけません。「海外に行きたい。」という気持ちがあれば、色々と調査したり、検討したり、準備したりする、ということは必要です。特に、海外だと言葉や商慣習等あらゆる面にわたり、日本の常識が通じないところがあり、慎重に行う、ということが必要でしょう。憧れがアクセルであれば、慎重さはブレーキとなり、二つ合わせて前に進んでいく、ということがいえるでしょう。
今の話をまとめると、「憧れだけで海外に出ていくとこけてしまうが、憧れなく単にビジネス的な観点で海外に出ていくのは少し寂しい。」ということになります。憧れ、自分を動かしてくれる原動力として大切にしたいところです。