会社の中に3角形を作ろう~部下一人での息苦しさを解消するために

時折、上司1人、部下1人というチーム構成で仕事をする時があります。こういった場合、人間関係は割と悪化しがちです。その時のメカニズムを少し考えてみるようにしましょう。

部下の逃げ場がない

まずは、部下の逃げ場がないことがあります。つまり、上司からのプレッシャーを一人で全て受け止めないといけない、ということです。

上司と部下、という関係であれば、時には部下に対して嫌なことを言わないといけないこともあります。そんな時、誰か他に同僚がいれば、愚痴をこぼしたり、支えあったり、ということもできます。部下は、そうすることにより、自然と精神的な安定を図っている面があります。

ところが、同僚がいないとそういったことができず、全て自分の中にたまっていきます。愚痴をこぼすにも、1人という状況だと、共感できる人はおらず、なかなかうまくはいきません。そうやって、ストレスが積み重なると、部下の機嫌が悪くなり、上司との人間関係は悪化します。そうなると、最悪の場合は人間関係は破たんする、という結果に陥ってしまいます。

周りから状況が見えなくなる

上司1人、部下1人だと、2人の人間関係がわかりにくくなります。チームで業務を遂行している時には、だいたいの状況というのがチームメンバーにもわかります。そうすると、上司と部下の関係が悪化した時には、客観的にその状況を把握できることが可能となります。ところが、上司1人、部下1人だとなかなか実情を知るのが難しい。というのは、実際に仕事をしてみないと、チームのことはわからないし、他のチームのことを気にしている余裕のある人は少ないものです。そうすると、ブラックボックスとなり、周囲から救いの手を差し伸べることが難しくなります。

解決方法をいくつか

まず、根本的な解決としては、1対1はせず、上司1人に対して部下は2人以上つけるようにしましょう。2人いれば、上司のプレッシャーを2人で受け止めることができるので、1人あたりの負担は小さくなります。それに、2人以上いれば、うまく連帯意識を持てるので、それも精神的な安定につながります。注意点としては、部下2人は並列のほうがいいです。これが、縦に並ぶと、真ん中に立っている人は上からも下からも責められるようになり、これはこれで大変ではあります。

どうしてもそれが難しい場合、もあるでしょう。そうしたら、上司の立場からは従前より少し部下のことを気遣うことが必要となります。通常よりは、メールの文章を丁寧にしたり、お礼をいうようにしたり、ということを意識すべき。そうすると、部下の不満はたまりにくくなります。また、部下の場合の対処としては、周囲に助けを求める人、愚痴をこぼせる人を見つけておく、という備えがあるといいです。そして、困った時にはその人に相談すると。さらに、その上の管理者としては、1対1のチームについては、慎重に状況をウォッチする、ということも留意しておく必要があります。

最後に、人間関係が悪化してしまった場合は、いったんその上司と部下を引き離すこと、やむを得ないでしょう。いったん、関係がこじれるとこれを修復することは非常に難しいです。これを引き離すと、特に部下の側は気が楽になりますよね。ただ、こうなると仕事上も、お互いの精神上もかなり悪影響が発生しているので、ここまで行かないうちに手を打っておきたいですよね。

まとめ

組織の中で1対1はなかなか大変です。そうならないように、1人の上司には複数の部下を置いておく方が望ましいでしょう。必ずしもそうはいかない場合でも、十分に手当しておくことは必要です。

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