旅に出る、ということ、基本的には趣味的な活動です。ただ、時折、旅に出て、未知の世界を見ることにより人生が変わることがあります。私の経験をふまえてこのことを考えてみます。
TraveLifeより
最近、本田直之さんが書いたTraveLifeという本を読みました。その中で、
”自分の可能性を広げるには選択肢をふやすこと。その最良の策は、未知のものと出会うこと。そして、未知のものに出会う一番簡単かつ効果的な方法は旅であると僕は考えている。”
という文章があります。僕自身も旅をする人間なので、このことは非常にスッと入ります。旅することにより、自分の人生の風向きが変わったこともあるので、それをふりかえってみます。
一人旅への目覚め
まずは、初めて一人旅をするようになったきっかけから。それは、大学3年の夏、イギリス、オックスフォードに語学留学をしたときのことです。そこで、多くの人との出会いがあったのですが、その際に世界一周チケットを使って一人で旅をしている人がいました。彼は、確かアメリカで旅行してから、イギリスに語学留学に来て、そこから東の方へ旅立っていきました。その際、「かっけーなー。」と、思い、僕も一人旅をしたいなー、と思うようになりました。
そして、日本に帰ってから、旅行人、バックパッカーパラダイス、ゴーゴーインド、バックパッカーズ読本等を読み漁り、旅への念に駆られるようになります。そうこうして、大学3年の夏、インド、タイ、ネパールにて初めての一人旅をし、その後、大学4年の夏には、トルコ、シリア、ヨルダン、イスラエルと、その後もちょいちょい一人で旅をするようになりました。
つまり、大学3年の夏にイギリスで語学留学することにより、一人旅への出会いがあったわけです。
上海で働くことに
そして、20代のころは、一人旅を毎年のようにするようになってました。あれは、2006年の夏、中国の西域である、カシュガルからクンジュラーブ峠を超えてパキスタン入りする、という非常にハードな旅行をしたことがありました。このたび非常につらくて、また景色が流れていくのも寂しく、もう旅はおなかいっぱい、という心境。海外で住んでみたいな~、と思うようになりました。
そして、上海でトランジットしたとき、上海で駐在していたかつての会社の先輩と会いました。その時、その先輩には色々と上海市内を案内していただいたこと、同じく上海で働いている日本人の同僚に合わせていただいたりしました。楽しそうにしていたこともあり、やっぱり、「かっけーなー」となり、海外で働くことにつき、あこがれを持つようになりました。
その後、勤め先が空中分解し、ふとその先輩に連絡を取ってみると、なんと日本に帰国するので後任として来てほしい、ということで。非常に悩みましたが、結局は上海で働くことになりました。
つまり、2006年の夏の旅が、上海で働くことに導いた、ともいえるでしょう。
留学をした経緯は
上海で働くようになり、それなりに大変な日々を過ごしました。それとともに、駐在員の生活、言葉の壁もあり日本人で固まってしまうことも多かったので、まるで日本で暮らしているような感覚に陥るようにもなりました。英語はそこそこ得意だったため、英語でコミュニケーションが取れる国に行きたい、と思うようになりました。
上海で働いていた先輩の方で、熱心に留学を進める方がいました。その方は、かなりな頻度で留学生活の楽しさを語り、留学に憧れを持つようになりました。「かっけーなー。」と。
そうこうするうちに、諸般の事情により上海の会社を辞することになり、その際、たまたま出願したアメリカの大学院に受かってしまいました。当初は卒業までいるつもりはなかったものが、周囲の勧めもあり、結局卒業することになります。
まあ、上海にいたからこそ、こういうような流れとなったわけです。
まとめとして
最初、イギリスに語学留学して、その後、一人旅~海外駐在~留学とあたかもわらしべ長者のように海外生活をするようになりました。もちろん、それだけではなく、その他の要因も色々と絡んではいるのですが。このように旅で人生が変わることもある、というのが非常におもしろいな~、と思います。
なお、冒頭でとりあげたTraveLife、その他にも色々と示唆に富んだ話が多いので是非手に取ってみてください。