物をどのように売るか、というのは、すごく奥深いところで、色々な考えや技法があると思います。ここでは、大きなレベル感を示しつつ、目指したいところを明記してみるようにします。
最初は、自分の商品を売り込むことです。いわゆる、片っ端から集合住宅をピンポンしたり、電話営業してくるのがわかりやすいです。自分の商品の説明から入るということで、性能、メリット、値段を話して、相手が興味を引いたらさらに深入りしていく、ということです。ニーズを見るより、数を打って当たる、ということです。成功率は低いものの、要求される能力もそれほど高くないので、こんな感じで営業していく人も結構多いとは思います。
次は、相手が欲しい物を売る、ということです。普通の店舗商売やネット商売はこれに当たるでしょう。商品を見て、これにしよう、と思い、そこから買っていく、ということです。相手の欲しいものから始まるので、上のような数打てば当たる、よりは成功確率は高いものの、欲しいものがすでに見えているので、そこに自分の商品を当てていく、ということは、割としやすい面もあり、ある意味、競争が激しくなるようなところがあります。
最後は、相手が自分ですら認識していないようなニーズを掘り起こすことでしょう。口では、「Aが欲しい」と言っても、心の奥底では、別のBという商品が欲しい、と思っているのですが、それが自分自身でも認識できていない場合。これを質問等々で掘り起こしていって、真のニーズを把握し、それに対して自分の商品を当てていく、ということがあります。見えていないところを掘り起こすので、かなり難易度が上がりますが、掘り起こされてしまうと、頼む人が目の前にしかいない、ということもあるので、受注確度はかなり高くなります。
ということで、営業におけるレベル感について考えてみました。とはいえ、最後のステップは非常に難易度が高いので、最初のうちは、いわゆる売り込みから始め、そこから顕在化しているニーズを取りに行き、最後に潜在的なニーズを掘りにいく、というのが、営業の成長過程かな、と思います。結局、ニーズは見つけても、売り込む技術がないと、ものは売れない、という面がありますので。