しなかった時のリスク、見落としがちだけどしっかり想定することが大切

リスクを取る、方法の二つ目はしなかった時のリスクを想定する、ということです。自分に見えているリスクが全てではない、ということです。

何かことを起こす時には、するときのリスク、というのは比較的目に見えやすいものです。逆に、何かをしないときに起こるリスクは見えにくい。なので、このしなかった時のリスクをきちんと把握し、それを持ってした時のリスクと対比する、ということが必要となってきます。そう、不作為のリスク、というものです。

たとえば、投資なんかがわかりやすいです。確かに、株式や投資信託に投資すると、価格変動したり、株式なんかだとその企業が破綻すれば、ほぼ、価値がなくなってしまう、というリスクがあります。また、投資している間は、資金としては利用できないし、換金できたとしても嬉しくないタイミングになってしまうこともあります。ということで、怖いな、と思うこともあることでしょう。

じゃあ、預金として蓄えておけば、大丈夫なのか、というと必ずしもそうではないところもあります。たとえば、インフレが恒常的に起こるようになれば、それに伴い、預金の価値は相対的に減少します。また、円安が進めば、円の購買力は低下し、これも預金の価値の減少を伴います。また、預金先が破綻してしまうと、ペイオフで預金が返ってこない、という信用リスクもあるでしょう。預金で置いておくことが必ずしもリスクがないとは言えないです。もちろん、株式や投資信託なんかよりはリスクは低いとは思いますが。

この預金としておいておくリスク、が言い換えれば投資を行わないときのリスクなります。なので、投資を行った時のリスクと、投資を行わない時のリスク、これを天秤にかけて投資するかどうかを判断していくことが大切です。

不作為のリスク、それは投資だけではなく、転職、結婚、起業という世間一般ではリスクが高いとされている行為にも当てはまります。また、趣味とか新しいことを始める、というときもやるリスクもある反面、やらないリスクもやっぱりあります。概して、新しいことや変わることはそれについて不安を感じることが強くなり、リスクが大きく感じられます。それはある意味仕方がないことですが、でも、不作為のリスクも想定し、判断することが必要なのです。

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