ハードナレッジ、ここでは、仕事を遂行するにあたり直接必要となる知識をここではいいます。会計士であれば、会計、監査、内部統制、税務等々がこれにあたるでしょう。また、ソフトスキルは業務とは直接は関連しないが円滑に行うことを資する能力で、例えば、対人能力、段取力、論理的思考力、あたりがこれにあたるでしょう。こちらをどのような順序で学んでいくか、ということがポイントです。
まず、最初の段階ではハードナレッジが中心となります。というのは、例えば会社に入ったばかりというのは、直接業務に関する知識が少ないので、まずはそこから習得していくことになります。別に、新入社員でなくても、転職、配置転換、独立等により仕事の内容が変わるような場合は同じようなことが言えます。業務の知識がないと仕事が始まらないので、まずはそこから塗り固めるのが必要となります。入ったばかりの時でも、「コミュニケーション能力がない。」、「段取り力がない。」という評価を受けることもありますが、それは、結局業務知識がないことに起因する場合も多いので、業務知識が付けばある程度はそういった評価も減るのではと。
とはいえ、ハードナレッジだけでは、頭打ちになることもあります。特に、特に管理職になり部下を持ったりお客さんと直接やり取りするようになるとコミュニケーション力がもとめられますし、ポジションの上昇とともに仕事が「わっ」と増えるのでそれを処理できるように段取りをきちんと行うことがもとめられるようになります。おそらく、そのタイミングがソフトスキルを身につけはじめる段階です。
結論的には、新しい業務をするタイミングはハードナレッジを、ある程度慣れてきたらソフトスキルを中心に磨くようになります。もちろん、両方とも業務を効率的、かつ、着実にこなすためには必要なことなので、濃淡をつけながら学ぶ必要があります。早々、ソフトスキルのほうはどんな業務をしても汎用的に活用できるスキルなので、どこかで集中的に身につけるといいでしょう。