むしろ、目的地を一目散に目指すより、途中の景色を楽しむように生きていきたい

旅をする時には、だいたいの場合において、目的地があると思います。なので、そこを目指して行動することになるかと思います。それは、人生の諸側面について同じようなことが言えるでしょう。なので、そのこととは、少しだけ異なる考え方を提示してみたいと思います。

旅に出た場合、目的地を目指す、のは、もちろんですが、その途中の景色、もしくは、出来事を楽しみたいな、と思います。具体的には、観光の名所を巡る場合であっても、その名所だけではなく、そこまでいく景色を見ていく、ということはとても楽しいことです。また、旅であれば途中でなにがしかのハプニングに見舞われることも往々にしてあり、例えば、飛行機や電車が遅れる、道に迷う、言葉が通じない、頼んだ食べ物がまずい、等々。

これらのことは、目的地を目指す、という観点からは無駄としかいいようがないことですが、こういった景色や出来事が旅をよりカラフルにします。後から想い出した時には、その部分がなにげにカラフルに想い出されたりすることがあるものです。

おそらく、人生の諸側面においても同じことが言えるでしょう。特に人生の場合、旅とちがって、必ずしも、当初、目的地としていたところにたどり着けなかった、ということもあるでしょう。そうであっても、そこに至るまでにしたこと、見たり体験したりしたこと、人と会ったこと、そういったことに楽しみを見出せるはずでし、また、そういうように生きるべきなのでは、とも思います。

例えば、恋愛をしている場合であっても、対象となる人と口説いたりする場合。当然、うまくいくとは限らず、辛い思いをしてしまう、ということもあるかもしれません。ですが、その方を追いかけるプロセスで体験したこと、行った場所、参加したイベント、その人と一緒に会った人、そして色々な方面で思い煩ったことは多分無駄ではなく、後から振り返ると人生の彩や経験となり、自分自身の人生を豊かにしてくれることでしょう。もちろん、うまくいったほうがいいですし、それを目指すべきですが….。これは、恋愛に限らず、仕事、学業、趣味、部活、試験、人間関係とあらゆることについてあてはまる、そう僕は信じています。

もちろん、目的地に到達する、つまり、目的を果たす、とういことは、目指すべきゴールですし、到達することは望ましいものです。その裏面として、目的地に到達できなかった、目的を果たせなかった時の無念さ、悔しさ、残念さ、を感じることも大切です。これらの感情こそが、将来の目的達成の原動力になったりもしますので。とはいえ、目的地に到達しようと、到達できなくとも、到着に至るまでの過程には色々な景色や出来事との出会いがあり、それを楽しむ、ということも同じくらい意義のあることでしょう。

追伸

ふと、ぼくがまだ高校生の時、ぼくが好きだった人がコーヒーを入れてくれたことを想い出しました。実は、その時は、コーヒーはあまり好きではなかったのですが、無理して飲んでいるうちに、徐々に飲めるようになり、今では無類のコーヒー好きです。ふと、そんなことを思い出したので、今回は恋愛の例えを使ってみた次第です。

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