会社人としてのマインドセット、前回は仕事キャリア編ということでしたが、今回は人間関係に関する考え方についてとりあげてみます。ここでは、主に対上司、対部下、対同僚の3つです。
対上司~意見は言うが指示には従う
まずは、自分が部下の場合、意見は言うが指示には従う、ということがあります。上司の指示、すんなりと受け入れることができる場合には問題はありません。
そうでない場合、自分の意見と上司の意見が合わない、ということがあるでしょう。そういう場合は、いったんは自分の意見を言うことは必要です。というのは、上司の言うことは必ずしも正しいとは限らず、ときとして部下である自分の言い分のほうが正しい場合もあるからです。上司が自分の意見を受け入れた場合はそれに従って業務を進めていくことになります。
そこで、上司が自分の意見を退けた場合、その場合は上司の意見を受け入れることが必要です。なぜならば、組織において責任を取るのは結局、自分ではなく上司です。そのため、自分の意見を言った上での指示であるならばそこには従うことが必要です。そこで従わないと、上司の心証を著しく損ね今後の業務に差し支えます。後になって結果を見ると、上司の言い分のほうが妥当であるときもあるので、自分の意見に固執しないという柔軟性が必要でしょう。
もちろん、社内規定違反、法令違反の場合はこの限りではありません。時には、「はい。」といいつつ、やり過ごすようなテクニックも必要な時もあるでしょう。そして、上司と自分の意見の乖離が著しく、それが自分にとって大きくマイナスになる場合は上司から離れる、組織から離れる、といったことも必要かもしれません。そうはいっても、原則としては自分の意見をいい、その後に従う、ということになるでしょう。
対部下~責任は全て自分に
対部下、といった場合は彼らのしたことの責任は全て自分が負う、ということは心に念じておくことが必要です。よく、失敗とかあった場合、「部下が悪かった。」といって逃げる人がいますが、それはとんでもありません。自分が上にたって、決断 / 指示 / 監督をしている以上そこからは免れません。
そのため、上司としてはどの仕事をどの部下に任せるのか、どこまで任せるのか、慎重に行わないといけません。ある程度、経験/能力のある部下であればあるていどの権限を与えてまかせてみる。経験が足りない、ということであれば自分のほうも細かく見ていく、そうこうしながら、なんとか自分の責任を果たしていく、ということになるでしょう。
上司となれば、どこかで部下にまかせていく、ことが必要になります。つまり、他人がした行為に自分の責任をとるわけです。全て自分で抱えると仕事が回りません。やっぱり、人にまかせられない、という人は組織でも部下を持たない地位につく、もしくは、個人でビジネスを起こして、自分がすることについては自分で責任を取る、ということが大切になるでしょう。
対同僚~ほどよい距離感で支えあう
実は、会社の中にいて一番支えになるのが同僚です。つまり、同じ立場に立っているので、自分の持っている感情、考えが一番合うのが同僚です。仕事上で困ったことがあった場合、いきなり上司に相談するより、まずは気軽に同僚の意見を聞いてみる、ということもあるでしょう。また、上司、部下の関係で困った場合に相談できるのは同僚となります。同僚の意見は役に立つとともに、同じ立場に立っているから共感してもらえる、ということもあるでしょう。
とはいえ、同僚は上下の関係ではないので過度に依存することはできません。同僚に相談してもあくまでもその人の意見にすぎないので、上司に報告したりする場合は自分の責任として報告すべきでしょう。また、同僚は同僚で他の仕事を担当しているので、あまり負担をかけれないですよね。同僚には可能な範囲で助けてもらう、もちろん、自分も同僚からサポートを求められたら可能な範囲で助けることが必要です。
同僚、というと、今の部門、チームにいる人、のみ、ととらえられるかもしれませんが、決してそうではありません。他の部門、チームにいる人である程度面識があって、人間関係ができている場合は、同僚として助けを求めることは可能です。そういう意味で、社内人脈を広く持てば、自分を助けてくれる人が増えるわけなので、そういった意味では社内人脈の拡大、をしておくと後々仕事がスムーズに進みます。
まとめ
職場の人間関係において持つべき考え方、対上司、対部下、対同僚、それぞれについて異なってきます。人間関係は職場における基盤となるので、どういう考え方でマネージするかが重要です。
なお、このシリーズは会社人としてのマインドセットなので、個人で仕事をする場合にあてはまらない可能性があります。個人としてのマインドセットであれば、以前、紹介しましたこちらのリンクを参照していただくといいかと思います。