「情けは人のためならず」が発生するメカニズムを考えてみる

「情けは人のためならず」という言葉があります。これは、情けをかけると人のためだけではなく、結局、自分のところに戻ってくるから積極的に情けをほどこしなさい、という意味です。では、なぜ、そうなるか考えてみました。

まずは、情けをほどこした相手から直接帰ってくる、ということがあるでしょう。やっぱり、人というのは相手から受けると、自分も返さないと、、と思ってしまう傾向があります。お土産をもらったら、お土産を買ってくる、でしょうし、なにかありがたいことをされたらお礼を返す、ということはあります。地方でありがちなのが、隣の人に野菜を持って行ったら、別の野菜をもらい、結果としてお店ではあまり野菜を買わない、ということもあるでしょう。このように、情けをほどこした相手から直接帰ってくる、ということがあります。

もう一つは、別の人から返ってくる、ということ。人にいいことをすれば、その分だけ自分の評判があがります。そうすると、「あの人はいい人だよね。」ということで、仕事上の信頼を得たり、友人ができやすかったりします。「いい人」という、イメージがつけば異性の紹介、なんてこともあるかもしれません。つまり、情けをほどこすことにより、施した人のイメージがあがる、ということはあるでしょう。

意外と自分の気持ちがいい、ということがあります。相手が喜ぶ顔をみる、とそれだけでうれしいですよね。相手との関係性にもよりますが、これが一番うれしかったりもします。

まあ、「情けはひとのためならず」を分析すると以上のようでしょうか。論理ではなくても、自分がどんどん手放すとその空間に別のものが入ってくる、ということを聞いたこともあります。とはいえ、自分では情けを積んだつもりでも、相手にとって、ありがた迷惑みたいなこともあるので、それには気を付けつつ、情けをかけていくのが自分にとってもプラスになることでしょう。

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