マーケティング、その方法や基本的な考え方、一貫していると思われがちですが、時代が違えば全然違います。その時代の流れとどうそこについていくか考えてみました。
マーケティング、ベースとなる考え方は、セグメンテーション、ターゲット、ポジショニング。つまり、市場を切り分けて、売り先を定め、自分の商製品のコンセプトや売り方を決めていく、ということになります。つまり、自分の特色を定めていく、ということですね。ラーメン屋なら、醤油なのか、味噌なのか、旗幟を鮮明にして商売をする、ということです。
ですが、これは、結構、現代的な考え方です。時代背景としては、今のように生産者が多く、需要が一巡化したところで、どう売っていくか、ということの対処法だったりします。
逆に、一昔前、そうですですね。例えば、高度経済成長の頃、なんかは、このようなマーケティング理論というのは成立しなかったともいます。その時は、経済成長で発生した高い所得から生み出される需要を満たすだけの生産者がいなかった。なので、生産者側は、とにかく、客がいれば受ける、ニーズはとにかく拾っていく、というようなスタンスで十分だったのです。ラーメン屋なら、塩ラーメンも、醤油ラーメンも、味噌ラーメンもなんでも作っていく、とも言えます。あとは、粗悪品も多かったので、いいものを作ればそれがクチコミになり売れていく、ということあります。
ということで、時代が違えばマーケティングの方法論も変わってきます。ここで、難しいのは、そういった時代の変化についていけていない、という状況があった場合です。昔からの会社は、全てを受けるマーケティングをしてしまっていて、なかなかやり方を切り替えることができない。今の時代から見れば、なんでも来いに名人はなし、というようにみられてしまう。事業承継の時も、後継者はプロダクトを絞りたいのに、先代が受けてしまう、ということがあります。
まあ、マーケティングの考え方は変わるし、ただ、それに順応するということは大切ですが、なかなか、難しい、ということがあります。