経営に多数決はいらない

何からしら、判断が必要なことについて、従業員から多数決をとって決める、ということしていませんか?一見、民主的でいいように思えますが、実はとんでもないことです。今回はそんなことをば。

結局、経営者と従業員は立場の違いから、下される判断が異なってくることもあります。やっぱり、時間軸が異なるわけです。経営者は5年、10年先のことを予測し考えて判断します。どうしても、従業員となると目の前のこと、3ヶ月とか、6ヶ月とか、割と考える時間軸が短くなります。つまり階層が下がれば下がるほど、短期で物事を考えます。そんな中で、多数決で決めると、短い期間を見据えた決断になるため、どうしても近視眼的な意思決定になってしまう可能性があります。

それと、経営者の仕事は意思決定をすることだ、、と言われます。ですので、意思決定を多数決に委ねる、ということは、結局、経営者は自分の仕事を放棄する、ということになります。責任を取るからこそ経営者なのに、責任から逃げることになってしまうのですよね。

あとは、会社全体と個々の従業員で利益が相反するときに、個々の従業員よりの決定がなされる可能性があります。多数決、ということは、個々の従業員が自分にとって利益が大きい選択肢を取ってしまうので、それが本当に会社のためになるか、、、というと、そうではなく、判断が緩くなってしまい、会社としては損をしてしまうことも大いにあります。

ということで、経営判断をする際に、多数決を取りたくなってしまいますが、基本はお勧めしません。もちろん、会社旅行の行き先のように福利厚生的なことであれば、多数決を取るのですが、そうでなければ多数決は取りません。会社、特に小規模であればあるほど独裁的に進めていくことが必要でしょう。

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