一人で旅行する、それはある意味、人生の流れに近いような気がします。一人旅と人生がどう似ているか、ということを通じて、一人旅愛好家として、一人旅の勧めを書いてみます。
最初と最後は一人で
まず、はじめと終わりは一人、ということ。一人旅、ということはその定義から出発と帰宅の時は一人でいますよね。
それは、あたかも、人生はその初めは一人で母親の中から生まれてきて、そして、世を去るときも一人でさっていく、そんな寂しさを内在したものとなります。そもそも、一人旅にも人生にも始めと終わりがある、というところも共通しています。
振り返れば悩みは小さい
悩んでも、後から振り返ると大したことはない。一人で旅行すると、色々と悩むものです。例えば、この街にはいったほうがいいか、電車でいくかバスで行くか、ツアーに参加するか自分一人で行くか、予定を詰め込むかそれともゆったりとするか、ガイドブック片手に悩みます。時間や予算の制約で泣く泣くあきらめたり、旅行中は「ああすればよかった。」と後悔したり。でも、意外と旅行が終わってみると、あれだけ悩んでいたのはなんだっただっけ、と思ったりもする。
これは、人生でも同じでその時は人生の岐路と思い、すさまじく悩むこともあるし、決断を後悔することもありますよね。でも、ずっと後から振り返ってみると、その時の悩みは結構たいしたことはないです。人生の岐路を超えて遠くから眺めていると、悩んでいたことは小さく見える、ということです。
出会いと別れは鮮明に
そして、一人旅であれば出会いと別れを鮮烈に感じます。小さくは食事をして店員と話した、銀行や両替所で手続きをした、ホテルで受付をした、ということがあります。これも出会い。また、乗り物にのって隣にいた人と話をする、なんていうこともありますよね。それと、なんといっても、旅行者どうして知り合うこと。同じように旅をしている人と出会い、時には旅程をともにし、そして語り合う、というのはなににもまして面白いものです。でも、やがてはどこかのタイミングで別れがやってきて、日常生活に戻ると旅先であった人とはつながりほぼなくなってしまいます。自分も、旅先で知り合った人と関係が続いている、というのは非常に少なく思います。
人生もこれと同じ。人といる期間は旅をしているよりずっと長いので、「別れ」を意識することは少ないと思います。ですが、転職、引っ越し、仲たがい、結婚、病気、そして、死。様々なライフイベントの中で別れが発生します。もちろん、自分だけではなく、相手側にそういう事象が発生しても、同様に別れがやってきます。
このように、旅も人生も出会いと別れにいろどられている、ということです。だからといって、決して寂しいだけではなく、別れがあればこそ、一緒にいる時間が輝くものになるし、そうなるように努力せねばならない、ということです。
まとめ
一人旅と人生、結構、近しいものがあります。二人以上だと、そういった感覚が結構弱くなってしまう気がします。ので、やっぱり、一人旅をして、人生の構造を学んでほしいものです。