たまには演劇を見にいこう!(1) ~青年団リンク玉田企画「ふつうのひとびと」観劇記

さて、演劇を見る、ということで今回は青年団(そう、あの「幕があがる」原作者平田オリザさん、が率いる劇団)から派生した玉田企画の「ふつうのひとびと」という劇を見てきました。そのため、少し感想をしるしてみます。少しネタバレ、なところもあるので、見にいかれる方は、見終わってからご覧ください。

舞台はシンプル

舞台は、主人公である遠藤剛司の恋人である湯川咲子が勤めている、飲み屋の控室(もしくは、3年前の遠藤剛司と湯川咲子の部屋)となります。()で書いたのは、舞台は変わらず、設定だけがそれとなく変わっているのでそう書きました。

また、登場人物は飲み屋の関係者、関係者の恋人、遠藤剛司の友人である岩崎、計8名のみです。それぞれの登場人物について、結構、インパクトがあるため、劇中で覚えてしまいます。

このように舞台は変わらず、登場人物も8人だけ、特にエキストラもいない、ので非常にシンプルな演劇である、といえましょう。

舞台の進行とともにあらすじが見える

この劇、事前にあらすじの紹介はありません。この劇の出だしは、遠藤剛司がゲーム(ドラクエ3)をやっているところから始まります。もちろん、最初はこいつが誰だか全くわかりません。そこから、遠藤剛司の恋人である、湯川咲子が部屋に入ってきて、遠藤剛司と会話を始めます。その会話の中から、少しだけ登場人物、舞台の設定が話されます。そうこうするうちに他の登場人物も現れるようになり、その会話の中から、徐々に登場人物の人間関係や背景も明らかになってきます。

見ている方からすると、最初はよくわからない舞台設定だったのが、徐々にその景色が見えてくるのは結構面白いとかんじました。そのために、あらすじを用意しない、というのも、この演劇の狙いだったかと思います。

ラストがスパッと

この演劇、普通の人たちが適当に話をしているように見えます。ただ、それぞれの登場人物には色々と特徴があり、普通の様に見えて実は普通ではない、そんな感じですすみます。最後のほうになっても、多少、登場人物が多くでてきてわいわいがやがややっているものの、最後に近づいている、、という緊迫感がなくすすみます。そして最後は、ちょっと、舞台が変わり、舞台が暗くなり、スパっと終わってしまいます。

おそらく、これは劇作家の狙いなのかなぁ、、と思います。タイトルも「ふつうのひとびと」で、登場人物も一見普通、若干人間関係は複雑なもののどこにでもいそうな感じな人々、というわけでラストも特に盛り上がりや特別な幕引きを用意せず、シレーッと終わらせてしまい、いかにもふつう感を出そうとしたのかな~、という気がしています。

もちろん、これはこれで面白かったのではありますが、若干、物足りなさを感じた、、というのもなくはなかった、というところでしょうか。

その他

その他、感じた点は、登場人物はキャラがハッキリして特にあらすじとかなくても覚えれる、ちょいちょいユーモアを挟んでいるので笑える、平田さんの劇団の特徴である同時多発会話がある、といったところでしょうか。

まとめ

演劇、見るのは非常に久しぶりでしたが非常に楽しめました。たまの、週末に演劇を見るのもいいものです。

 

 

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