「国境を超える会計人」というブログを書いているので、久しぶりに会計関係のネタを書きます。このシリーズでは、会計にあまりなじみのない人を対象に会計学について書いていきます。まずは、簿記についてから。
企業活動の記録方法
簿記は企業の経済活動を記録するための方法の一つです。例えば、企業が店舗を借りて、物を仕入れて、販売した場合、それぞれの活動について簿記のルールにしたがって記録していきます。一定期間(通常1年)に行われた活動について、日々の記録を集計することにより一定期間における経済活動についてとりまとめていきます。それを、株主、銀行等の企業に関わりのある人々に報告します。
複式簿記
現代の会計記録の方法としては「複式簿記」が採用されています。複式簿記とは、1つの経済事象(これを取引とよびます)について二つの側面からとらえます。例えば、商品を100円で販売しお金を受け取った、という事例においては、①現金100の増加、②売上100の発生という2側面からとらえます。これを仕訳と呼ばれる方法で記載していきます。仕訳については、また、別途説明するようにします。
ルールに基づき記録
各取引について一定のルールに基づき仕訳を行っていきます。企業の経済活動には物の仕入、販売、店舗の賃借、人の雇用、広告の利用、等々、様々なものがあります。これら全てのものについてルールを設定し、記録します。ルールについては、会計基準というものがあっておおざっぱにあるべき会計処理が定められており、それに即した形で企業でルールを設定しております。
会計学の基礎
ここまでが、簿記という領域の非常にざっくりとした概略となります。詳細を語ろうとすると何冊もの本を書かないといけないので、興味のある人は適当な書籍を一冊手にとってみてください。簿記は会計学の基礎と言われており、会計学を勉強する人は、まず、簿記から入ります。そのため、職業会計人(公認会計士、税理士、経理等)をめざそうと思っている人は簿記から勉強しましょう。
まとめ
簿記は企業活動の記録方法で、日々の取引の記録/集計を目的とします。会計学に興味のある人は、まず、簿記から学習するようにしましょう。