読む力、聞く力、書く力、話す力、4つの力の付け方について考えてきました。今回は、書く力について考えてみます。ちなみに、ここでは、学術的な文章やビジネス文章を想定しています。
一つは、型を身につける、ということでしょうか。ビジネス文章でよくあるのが、結論→根拠の順で書く、というのが典型的です。あとは、全体→部分というように最初に全体像を指し示すこともあるでしょう。法律文章だと、事実→条文、規定→当てはめ、とか、提案文章では、事実→問題点→解決策の順に書く。こうやって型を身につければ、あとは、型にはめていく、と文章は出来上がります。
この型は、できる限りたくさん身につけて、場合によって使い分けること。場面に合わないと、型は役に立たない、という怖さがあります。そういえば、事実を説明し心情を理解してもらう、ための文章を書かないといけない場面で、法律の論文の型で書いて大顰蹙を買った人がいますよね。
あとは、全体構成を書いてみる。何をどの順序で書いていくか、文章の全体像を作ってみる、ということです。もちろん、文章を書く前の下書きとして書く、ということは当然にあります。それだけでなく、文章問題の練習として、構成を考えて、本文はあえて書かない、ということもあります。これは、ぼくが公認会計士の受験生だったときに採用した手法です。これだと、短時間で文章を書く練習になったのでよくやっていました。
それと、読む力を伸ばす。つまり、本や文章を読みまくる、ということがあります。読むことにより、文章を書く基本が身に付きます。読む力は語学の基礎で、まずは読みから、というのは、英語の勉強なんかでよくわかるかと思います。
最後は、やっぱり、練習でしょう。できる限り多くの文章を書く。ただ書くのではなく、推敲したり、書く力のある人に添削してもらったりすると、やっぱり、文章力は上がります。何事も、回数をこなす、ということは必要なことです。
ということで、今回は書く力の伸ばし方を考えてみました。次は、いよいよ、話す力の伸ばし方を考えてみます。