代表的な保存食、として、冷凍食品と缶詰があると思います。まあ、冷凍食品の方が種類も多く使い勝手もいいのですが、ここではあえて缶詰の良さについて語ってみます。
独特の味わいがある、ということです。鯖の水煮、鯖の味噌煮、鮭中骨、ホタテ、ツナと生の素材と違った独特の味わいや風味があります。そのため、そのまま食べてもいいし、料理の素材にしてもいい。料理の本の中には、「缶詰料理」というように、缶詰を使ったレシピもいっぱいあり、生の素材そのものを使ったのとは別の魅力があります。
特にレシピについていうと、缶詰はうまみの固まりだ、と言われることがあります。鯖の水煮なんかは、生の鯖を間に入れ缶のまま加熱調理するので、旨味が逃げないのですね。なので、出汁の代わりとして、利用されることもあります。
ですが、缶詰の1番の魅力は、非常時に強いことでしょう。冷凍食品は案外非常時に弱いのです。まず、電気が止まれば、冷凍庫も作動しなくなり、そこから保存が効きにくくなります。まあ、すぐに復旧すればいいのですが、1週間もかかればその間に解凍して悪くなってしまうでしょう。また、冷凍食品は加熱調理を前提とすることが多く、熱源が動いていないと、食べることは難しくなります。
缶詰は、常温で保存ができるのです。あと、缶を開けてそのまま食べることができる、ということも大きな魅力です。平常時だと、缶詰を開けただけで食べるのは、少し味気ないですが、非常時であればこれほど心強いものはありません。水害で、泥に埋まっても、外側を洗って缶を開ければ中身は無事、というのも心強いものです。
このように、缶詰は意外と使えます。普段、冷凍食品ばかり使っている、という方は、少しは缶詰を常備してもいいのでは、、と思いました。