身内に愚痴は聞いて欲しいけど、実は聞きにくい、そんな理由とその対策

辛い時、困った時こそ、つい、身内に愚痴をこぼしてしまいたくなるもの。ですが、身内の愚痴は聞きにくい、というパラドクスがあります。今回は、そんなパラドクスなどを。

まずは、身内の愚痴だと、自分が責められているような気がしてしまうのです。例えば、奥さんが旦那さんに家事の大変さをつい愚痴ってしまうことありますよね。旦那からすれば、家事をしていないことを責められているように聞こえてしまうのです。そうなると、相手の言い分に耳を傾けるより、自分の身を守るために言い訳や自己正当化をします。実際に、愚痴と責めは混じってしまう場合もあります。そうなると愚痴を聞いてもらうわけにはいきません。

身内の愚痴は愚痴の対象となっている人は自分からも近い、という場合。自分が娘で、父親が母親のことをつい愚痴ってしま場合とか。娘は時として、母親との距離が近いあまり、父親の愚痴を聞くより、たしなめたり、庇ったりしてしまいます。これまた、愚痴を聞く感じにはなりません。

あとは頻度。身内だと近くにいるということで、つい、頻繁にぐちをこぼしてしまう。聞く方は何度も、時として同じようなことを言われると、やっぱりうんざりしてしまいます。そうすると、耳を傾けるより、聞くことを拒絶したり、「気にしすぎ」とたしなめたりしてしまいます。そうすると、愚痴は聞いてもらえないと。

あとは、男女差。女性は共感を、男性は解決策を、と、よく言われます。特に奥さんは単純に愚痴を聞いてもらって、共感して欲しいのに、男性は愚痴を聞くより、つい解決策を提示してしまう。

じゃあ、どうすれば、いいか。まずは、お互いが相手のことを思うことが必要です。愚痴をこぼす側は、相手を責めるようなことは控えたりとか、回数は減らしたりとか、聞いてもらいやすい体制にすることが大切です。聞く方は、内容よりむしろ、辛い気持ちに焦点を当てると共感しやすくなります。相手のために愚痴を聞く忍耐を持つことも必要ですよね。

それと、身内より遠いところに愚痴をこぼせる人を確保しておく。一人だけではなく何人か準備しておく。そして、内容に応じて、愚痴をこぼす人を変える。できれば、近所や同僚よりは、遠くにいる友人やカウンセラーみたいな専門家の方が、愚痴の内容を言いふらされる可能性は減りますので、遠くに頼れる人を持てるといいですね。

ということで、身内に愚痴を聞いてもらう難しさとコツを考えてみました。うまく使ってもらえればと。

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