前回の投稿で、市場の成熟度とそこに事業や製品・サービスに置くことのメリットデメリットを考察しました。ただ、どこの段階に奥にしても、リスクからは免れないので、具体的にどうやって決めていくか、ということです。外だけ見ていてはダメですよ、ということです。
以前、マーケットだけで戦略は決まらない、ということを論じたと思います。戦略を決めるには、会社の外部と内部の両方を見て決めるべき、というお話をしました。今回もその枠組みで考えます。
具体的には、会社の理念、あり方、習熟度、歴史、組織構造、強み弱み、市場にポジション、ということをつらつらと考えながら決めていくことになります。
例えば、自社が歴史が深くそこの市場にそれなりにいいポジションを持っているのであれば、成熟市場や場合によっては衰退市場に身を置くというのが一つの選択肢になりえます。逆に成長市場のように新しい市場だと自分たちの強みを活かせなかったり、強みを否定することになり、かえって会社業績に悪影響を与える可能性があります。逆に、そういう歴史やしがらみがない場合は成長市場に進出する、という方が自然でしょう。
もちろん、これは一例なので歴史があって既存の市場にとどまるとイノベーションジレンマということになるでしょうし、新しい会社が新しい市場に入っても必ずしもうまくいくとは限りません。大切なことは、自社の状態を照らして市場を決める、ということと、漫然と既存の市場にとどまるのではなく、リサーチや検討のもとで、やっぱり既存の市場にとどまるんだ、という決断が必要な訳です。
それと、歴史があり、安定した事業を持っているのであれば、そこから出る収益を基礎として新しい市場、成長市場とか新市場といったものを小さく始める、ということはあるかもしれないです。
ということで、市場を選ぶには、自社の内部環境がと照らし合わせることが必要だ、ということです。ゆめゆめ、市場として伸びているから、とか、今までしていたから、それだけで決めないようにしたいものですね。