作り手は複雑に、読み手は簡潔をもとめる、そんなときの資料作成について

コンサルでも、会計業務でもなんでも、レポートを作る人は、複雑に作りたがる傾向があります。まあ、読み手はその逆に簡潔なもの、つまり読みやすいものを求める傾向があります。今回は、そんな傾向と、レポート作成の方法を考えてみました。

作り手は、つい、複雑、つまり、内容が濃くて、分厚いレポートを作ってしまう傾向があります。自分自身が、よくわかっている、または、じっくり調べたことなので、知っていることをそのままぶち込んでしまいたくなるものです。また、作り手は知識があるがゆえに、あまりにも薄いレポートだと、相手に見くびられるのでは、とか、あっさりしてますね、とか言われる恐怖があり、つい、厚くしてしまいます。

他方、読み手はどうですか。読み手は知りたいことが、レポートにきちんと書かれていればいいのです。その限りにおいては、文章量や枚数が多いと読むのが大変ということもあり、簡潔に書いてほしいのです。読み手は、作り手よりは知識がないので、多少、薄くてもそれほど内容を問題視はしません。

ここに、作り手と読み手の考えのギャップがあり、読み手が求めるレポートより複雑に作りすぎてしまう。つい、作り手が時間や費用をかけすぎてしまう、可能性があります。じゃあ、これをどうやって解消するかを考えてみます。

まずは、作り手は読み手のニーズをきちんと理解する。ニーズ、というと、読み手の期待や能力もあります。やっぱり、読み手自身が、そのレポートで取り上げられていることについて知見がある場合は、ある程度内容も厚めなものが求められるし、そうでない場合はわかりやすさのほうがありがたがられます。このあたりの判別はきちんとしたいもの。

それと、勇気を持つことも必要です。つい、作り手は、あれもこれも盛り込みたくなるものです。また、不安のあまり、とりあえずこれはいれておこう、、ともなりがちです。ですが、盛り込もうとしているものが、読み手のニーズを上回りすぎている、と、それは、品質過多となってしまい、工数や費用がかかるわりに、お客さんの満足度は高くはなりません。なので、これはお客さんのニーズに照らしてやりすぎだ、、と思う箇所はバサッと切ることも大切でしょう。

あとは、順序です。最初に、大切なことや要約的なことを書きます。その後で、レポートが先にいけばいくほどに詳細になっていく、という書き方があります。そうすると、読み手は最初だけ読んで大きな流れを把握することもできますし、また、必要であればレポートを読み進めて詳細をつかむこともできるでしょう。これだと、品質過多の問題は解消できないのですが、これは、レポートの読み手が複数いて、それぞれがレポートに求める品質や濃度が異なる場合は対応できます。

ということで、レポートにおける、作り手と読み手のギャップとその解消について考えてみました。こちらも、気を付けていきたいものですね。

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