危機、やっぱり、直面するとしんどいし、その不運を嘆きたくなります。ですが、危機により変化成長を遂げていく、ため、きちんと受け止めて対応することが必要です。
危機、分解すると、危険と機会、英語にするとdangerous & opportunityとなります。これは、以前、ぼくが一時的にふれあった某海外拠点の拠点長の言葉です。
ここに書いてあるように、危機というのは、危険、つまり、その人やその組織に大きなダメージを与える、場合によっては壊滅させうる事象をさします。なので、危機に対しては全力で取り組み、なんとか、壊滅的な状況に陥ることが大切でしょう
他方で、危機というのは、機会にもなります。特に、人については人生を見直す転記、組織にとっては組織の在り方、構造、業務プロセスを見直す契機となるでしょう。
例えば、会社の社長をしている人が病気で倒れた時。会社の社長、特に中小企業では会社の社長が事業の中心であることも多く、また、トップセールスもすることから、事業に大きな影響を与えます。また、当然に会社の社長の人生にとっても大きな影響を与えます。やっぱり、病気で一時的でも就業ができない、というのは誰にとってもマイナスです。
そのため、社長が倒れたことにより、会社そのものが倒れる、、そんな可能性もあります。また、病気の内容によっては、社長がリタイヤとかもあるでしょう。
一方で、社長が倒れる、という危機があることにより、社内が団結するということもあるでしょう。また、それまで滞っていた事業承継が進むこともあるでしょう。また、社長が抱えていた業務を他の役員や従業員に振り分けることにより、彼らの責任や能力の向上に役立つこともあるでしょう。
また、社長の人生にとってもマイナスだけとは限りません。もしかしたら、その社長は仕事に専念しすぎで、自分や家族のことまで配慮しきれなかった、ということもあったかもしれません。それが病気を機に業務から離れることにより、自分の人生や家族との関係を見直せる、ということもあるでしょう。それができれば、病気によって、それが人生の転機となり、場合によってはいい結果となるかもしれません。
なので、危機に直面した時は、それをどう解決するか、ということが第一義的なのですが、もう一つ考えることとして、その危機をどうやって、自分、家族、会社等にいい影響をもたらすようにしていくか、もあります。いずれにせよ、危機は悪いことばかりでもないので、必要以上に嘆かず、逃げず、きちんと向き合っていく覚悟を持って対峙する、ということが大切でしょう。