この文章は令和3年12月12日に書いています。12月11日時点のコロナの新規感染者数は149人で、だいぶ落ち着いてきました。とはいえ、オミクロン株で世界が震撼していますし、日本でも症例が出始めてきて、気は抜けない状況は続きます。今回は、最近の経済に対する影響を書いてみます。ただ、統計資料とか見ながら書いているわけではなく、あくまでも肌感覚やメディアを見て感じたことということで書くので、不正確な面もあるかもしれませんが、そのあたりはご了承ください。
最近の状況ですが、ワクチンが普及しコロナが収まり、経済活動がようやく戻ってきた、というところです。そのため、街にも人出が出てきて賑わいを取り戻しています。外食する人も旅行する人も増えてきているようです。とはいえ、まだ、様子見の人も多くコロナ前に戻った、、という水準ではないです。一方で人手不足や原材料の高騰があり供給サイドがそれについていけていないという面もあります。
これは、需要と供給の調整のスピードにより生じているか、、と思います。需要というのは状況に応じて上がり下がりがとても早いです。コロナの患者数が増えた、ということがあればあっという間に飲食や旅行に対する需要は無くなります。逆に、コロナが収まりつつある、、といえば、「いえぃ」とばかり、外に繰り出す人が増えてきます。そうすると需要というものが一気に増えます。
それに対して、供給はすぐには調整されません。コロナで人が来なくなった、、、といっても、すぐに閉店します、、というわけにはいかない。材料の仕入れもあるし、雇っている人の生活もあるし、賃料等の固定費も発生していますし。粘りに粘って、でも、だめだ、、先が見えない、というところで、店を徐々に閉めていく、ということになります。そういった状況で、需要が増えた、、といっても、現状にある店ではその需要をまかないきれないし、暇をだした従業員も別の仕事をしていたり、一度、閉店したお店が復活するのは難しかったりと、供給は需要に追いつかないのです。
この需要と供給のミスマッチが世界レベルで起こっているところが、問題をさらに大きくします。アメリカや中国はワクチンの影響で日本より早く経済活動を行なっています。そうすると、物品もそちらに流れてしまう。物品を運ぶためのコンテナも不足している。産油国も、オミクロン株の影響で経済が停滞し石油の売れ行きが減ることを恐れるあまり、増産に踏み切れず原油価格も高騰しています。多分、日本の方が、様子見をしている人が多いので、諸外国より需給のアンバランスが少ないのかな、、とも思います。
今後どうなるか、、ということですが、オミクロン株を含めたコロナの感染状況に依存します。コロナの流行が見れれば、需要が減ってしまい、縮小する方向で需給のバランスが取れていく、、ということになります。これは、経済の縮小が起こる、ということからあまりいいことではないと思います。逆に、このままコロナが落ち着けば、供給も徐々に増えて、需給のバランスが均衡に向かうのかな、、と考えています。