この文章は令和2年4月27日に書いています。昨日の東京のコロナ新規感染者は2ケタ、若干落ち着きを見せたかな、、というところです。とはいえ、油断は禁物、がんばりましょう。一方で、長崎のクルーズ船、気になります。
このご時世、需要が急激に増加しているものありますよね。マスクしかり、消毒液、オンライン会議システム。そういったものは品薄になって、なかなか、手に入りにくいものです。
この状況がいつまでも続くのか、、、と言われると必ずしもそうではない。資本主義社会である以上、市場への参入、ということが起こります。マスク、少し前にはシャープが、最近だとアイリスオーヤマがマスクを制作し始めました。
オンライン会議システムも、ちょっと前まではzoomが強かったのですが、最近、facebookが始めるということもあるし、既存のオンライン会議のサプライヤーも品質改善を図るようで、若干群雄割拠化しつつあります。
あと、状況に合わせて規制の緩和、ということもあります。酒造メーカーが作れる高濃度の77%のアルコールも医療用に利用できるようになりました。それを受けて、酒造メーカーも高濃度のアルコールの製造に乗り出しました。
このようなことは、他の業種にもいえます。こうやって、需要ができると、もちろん、社会的使命ということもありますし、ビジネスの観点からも(こちらが本音か)参入が始まります。
もう一つ、産業間の人のアンバランスもあります。例えば、飲食業、観光業、サービス業はこのコロナで大打撃、人余り気味です。他方に農業、運送業、衛生業、特定の小売業(スーパー、コンビニ等)は人が足りません。同じ医療でも、大病院、救急は人がひっ迫しているのですが、他方で、開業医や歯医者なんかだと、仕事が減り人が余っているようです。
なかなか、人のバランスの解消は難しいです。その人の嗜好、価値観、能力、経験があり、そうそう、自分の仕事を変えれる、というわけではありません。ですが、仕組みを変えたり、訓練をほどこしたりして、徐々に産業のバランスを均衡させるような動きもあるようです。例えば、歯医者さんがPCR検査できるようになる、とか。
というわけで、需要に空隙ができれば、そこを埋めるように働きます。特に、今回は、産業間のアンバランスが発生し、全体としての供給能力はそれほど損なわれていない、という事情があるからです。これが、市場原理、生のミクロ経済学の授業です。