持続化給付金、令和2年、新型コロナ感染症で窮地に陥った事業者を救うために創立された制度です。これにより救われた事業者は多かったです。ただ、やっぱり、弊害もあり、今となって世間を賑わしています。
持続化給付金、申請期間が令和20年5月1日〜2021年2月15年で、月の売上が前年比の50%を下回った事業者に対して、法人では最大200万円、個人だと最大100万円支給した給付金です。特徴は、月次の売上というすぐに出る指標を使っていること、通常こういう場合は所得で判断することが多いのですが、今回は月次の売上となっています。また、審査も形式基準で行っており、実質的なチェックはほとんど行われず、スピーディーに給付されたことです。
これは、コロナ禍で苦境に陥っていた事業者に対して非常にありがたい物でした。年度の所得だと、決算の算出を待たないといけないのですが、月次の売上でよければサクッと算出できる。また、審査も制度の開始時点では、それなりに時間がかかったようですが、後の方だと、すっと、手続もすみさっと給付されるものです。真水で100万円、200万円もらえるのは、その利益を得るためにどれだけ売上を上げないといけないか、、と考えると、とても大きいです。
ですが、やっぱり弊害もあって。審査が緩くさっと終わる、ということは、誤魔化しもしやすい、ということです。発足当初から、詐欺的な給付が疑われるようなことがありました。実際にこのところ96億円詐取、とか、国税庁職員が逮捕、とか、結構、大型な案件も検出されるようになりました。自分だけ、ではなく、組織的に大規模にしているのが特徴です。
なんでこんなことが、、、ということは当然思いますが、ある意味やむを得ないところがあったかな。もともと、日本はこういった手続的なことは割と厳格にチェック厳しめにしているという特徴がありました。ただ、それだと時間がかかりすぎる、とか、事業者が耐えられない、とか、諸外国はもっと早い、とか、さまざまな批判があったのです。なので、スピーディーに給付できるよう、かなり手続を柔らかめにしたようです。
まあ、当初から事前申請は緩く、事後チェックは厳しく、という方針ではあったので、予定通りではありますが。とはいえ、こんなに悪事ができてしまうのはよろしくない、、ということで、月次支援金、とか、事業復活支援金とかでは、事前確認機関ができたり、若干、手続きが厳しくなりました。ですが、どこの世界にも悪いことは考える人たちはいるもので、やですね〜。