危機は分解すると「危険と機会」その心は

表題の通り、危機という言葉は「危険と機会」、英語では”Dangerous and opportunity”と前職の別部門のトップの人が言っていました。最初はこじつけのような気もしましたが、よくよく、考えると理解できるような気がします。今回はその心を考えてみます。

まずは、自分に対する成長機会と捉えることができます。危機、ということは、今まで体験したことがない、ということが多く、そこから経験や能力を高めることができます。それは、危機管理能力でもあるし、危機を乗り越えるために培った力、と言えるでしょう。あとは、心の強靱性や耐性も磨かれます。器が大きくなる、ということもあるでしょう。

次は、人の和です。上の話に似たところだと、危機的な状況に陥って、色々な人の助けを借りたり、頼ったりすれば、その分、自分にとっての人脈が広がります。また、もっと直接的には、共同体に危機が訪れると、平時ではいがみあったり抗争に明け暮れていたりしても、危機に対応するため和解したり仲良くなったりすること、あります。仲が良ければさらに絆が深まることでしょう。このように危機により人の和が強くなります。

最後に、既存の秩序が揺らぐので、その世界を変えやすくなります。平時であれば、しがらみや遠慮もあり、なかなか、既存の秩序を変えることは難しいです。やっぱり組織には慣性の法則があり、なかなか変わりにくいのですよね。ですが、危機と言うことは既存の秩序ではうまく対処できない、と言うこともあり、そうすると秩序を変えて自分の望ましい方向に持ってきやすくなります。

もちろん、危機は危険だ、ということもあり、慎重に対処する必要はあるでしょう。他方で機会でもあるので、危機がやってきても徒に不安にならず、落ち着いて、できればそれをどう活かすか考えながら、対処していきたいものです。

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