経済成長はアクセル、分配はブレーキのようなものですよ

最近の政策は「経済「分配」ということに重きがおかれているようです。経済成長か、それとも分配か、どちらが大切か、、といえば、両方とも大切だと考えます。むしろ、どうバランスを取るかというところが最も重要なのでは。

経済成長が起こるとどうなるか。というと、国民全体が使える富の総量が増えます。具体的には、商品やサービスも洗練され、企業にも利益が上がり、その利益の一部が給料や賞与にまわり、国民が裕福になり、洗練された商品やサービスが購入ができる、、といういい循環が生まれその結果、そこの国民がより幸福になる、と考えられます。経済成長が続く、ということ自体、将来に希望が持ちやすく、それだけで幸福度が上がります。そういう意味は、日本においては、成熟した今より、高度成長期の時の方が未来に希望が持てたのでは、、と考えています。

ですが、経済成長には一つ落とし穴があります。それは、貧富の差が生じやすくなります。金は低きから高きに流れるという性質があります。それには色々なメカニズムが考えられますが、一つの例としては、お金があればその分、投資や運用に回すことができ、額が大きくなればリターンも大きくなること、等があります。そこを放置すると、一部の金持ちと多数のそうでない人の2階層に分かれてしまう、、ということになります。上流にお金があれば、そこからお金が流れ落ちる、、と、考えるひとも多いのですが、必ずしもそうはならないのが辛いところです。

経済成長から生まれた富の偏在を正す、ということが、分配という考え方です。つまり、お金があるところからとって、それと無いところに回す、ということです。その例として、賃上げ税制があるのですが、これは、内部留保を厚くした企業から従業員への給料という形での分配を促進している、という政策になります。分配は経済成長の問題点を修正するということができます。

とはいえ、分配はいいずくめなのか、、というとそうではありません。もし、徹底的な分配を行い、国民のほとんどが同じ程度の裕福さになってしまう、、、としたら、どういう世界がそこにできるでしょう。頑張って稼いでも持っていかれる、逆に、何も努力しなくてもお金がもらえる、としたら、勤労意欲、なくなってしまいますよね。そうすると、パイ全体が縮小してしまい、経済が成り立たなくなってしまいます。

じゃあ、どうするか、、ということですが、基本的には経済成長を重点を置きつつ、問題が大きくなれば分配して問題を是正する、ということがいいのかな、、と思います。感覚的には、経済成長7割、分配3割くらい、かな。経済成長が優先する、ということは、かつての資本主義陣営と社会主義陣営のどちらが勝利を収めたか、でわかると思います。ちょうど、従前の政権は経済成長を重んじていたので、今回、分配に手を戻すのは悪いことではないのかな、、と個人的には考えています。内閣も変わったばかりですし、少し、お手並み拝見、、、というところです。ここでの、成果や状況を見て、次の選挙の時の投票行動を検討するようにします。

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