以前、ぼくが海外で働いていた時のこと、新しくやってきた上司が衝撃的な言葉を吐きました。なかなか、印象深い言葉で、その時のことを振り返ってみたいと思います。
割と、その部門では、お客さんに対して謝ってしまう、ということが日常的に行われたのです。「お時間とっていただいてすみません。」「時間がかかってしまいすみません。」「〜〜という処理を受け入れていただきすみません。」、とこんなような感じ。必ずしも、こちら側が悪い、ということでなくても、とりあえず、謝っていたのです。
と、新しい上司がやってきました。その人が、全体会議の場で「君たちは、いつも誤りすぎる。悪いことをしていないのに謝ることはない」といったのです。この言葉、結構、衝撃的でその時から10年経った今でも覚えています。自分の中では、とりあえず謝っておけば丁寧、みたいな考えがあったので、それが崩壊したというのは、やっぱり衝撃なのですね。
改めて、その上司の真意を考えてみました。やっぱり、謝ることが多いとお客さんからの立ち位置が低くなってしまう。そうなると、うまくお客さんを動かすことができなくなり、ビジネスがスムーズにいかない、ということがあります。もう一つ、一緒に仕事していたマネージャーが嫌がった、というのがあるかと思います。お客さんとの打ち合わせの折には、ぼくたちコーディネーターと一緒に現場を指示するマネージャーが参加します。そこでぼくたちがぺこぺこ謝るのは彼女たちからすれば「わたしは悪いことをしていないのになんで謝っているのよ」という感じ方をしたんだろうな、、と思いました。まあ、この人の引き継ぎスタイルは前任者の否定、ということなので、そこが一番大きいかもしれないのですが。
ということもあり、最近は、口癖のように謝ることはしないように気をつけています。とはいえ、本当に悪い、と思ったら、謝るようにしましょうね。