人間の特性として、変化率の高い人に惹かれる傾向にあります。つまり、元々、素晴らしい人や成果をあげている人もそうですが、それよりいい方向に変わった人の方が実は好まれるわけです。実は、そこにはパラドクスがあって、今回はそんなことなんかを。
例えば、不良が更生した、普段料理を作らない夫が料理を作った、メールの返信が遅い人が早く返すようになった、ということがあると、つい、「おっ」とか、「すごいっ」てなりませんか?人は、このようにいい方向に変化した人を快く思う傾向があります。
ですが、そこには理不尽さもあります。それは、元々、きちんとしている人やすごい人が評価されにくい、ということです。つまり、見る人からは、それは当たり前の風景となってしまうので、今更、「すごーい」と思われないのですね。
つまり、本来であれば、更生した不良よりずっと真面目な人の方が立派だし、たまに料理を作った夫よりいつも料理をしている妻の方がえらいし、コンスタントにメールが早い人の方が評価されるべき、、、なのですが、なかなか、そういう人には脚光が当たらない、というのが、理不尽と言えば理不尽な話です。
ということで、こういう傾向がある、ということは知っておいてもいいと思います。特に理不尽な思いをしている人たちの気持ちをわかってあげると、感謝されたりもします。