会話をしている時、ビジネスでも、友人関係でも、恋愛関係でもそうですが、相手からキーワードが出てくることがあります。キーワード、ここでは、相手がそこにこだわりをもっている単語、とでもしておきましょうか。ここはきちんと内容を確認することが大切です。

例えば、案件についてプロジェクトのメンバーと話をしていると、「わたしはもっとゆっくりと案件を進めたいのです。」と言われたとしましょう。ぼく自身は結構せっかちなところもあって、「ゆっくり」ってなんだよ、思ってしまうことがあります。

その時ありがちなのが、「ゆっくり」の中身や背景を議論せずに話を進めてしまうこと。特に、自分がそれにいい感情をもっていないと、議論がかみ合わなくなってしまいます。そうすると、お互いが消化不良となり、居心地の悪さを抱えながら案件に取り組むか、もしくは、案件そのものが解消してしまうか、となってしまいます。

そこで、まず、確認したいのが、相手が言っている「ゆっくり」の内容。「具体的に、ゆっくり、というのはどういうことを想定していますか。」とか、「例えば、○○についてはどういう風に進めますか」といったようなこと。これを聞くと、より具体的に対応や譲歩策を考えることができるし、場合によっては、相手のゆっくりと自分のサクサクが同じだったりすることもあるかもしれません。

もう一つ確認したいのが、背景。なぜ、その人はゆっくりと進めたがるのか、ということです。背景がわかると、そこから議論を始めることができるので、ものごとを進めたり妥協策を見出しやすくなります。それとともに、背景がわかると自分のほうでも、先方の考えを受け入れやすくなります。「そういうことならしょうがないかなと。」

もちろん、全ての言葉について、深ぼるのは時間的な制約もあり、厳しいかもしれません。ですが、相手にとって大切なキーワードだな、と思ったら、そこは立ち止まってきちんと内容と背景を確認することが必要でしょう。