会計士が監査をしているとき、帳簿の隅から隅まで見ているのでしょうか。実は、かなり絞り込んでいるのですよ、というお話です。
サンプルを抽出
小さいな会社であればともかく、大企業であれば全ての取引記録を検証することはほぼ不可能です。そのため、いくつかの集まりの中からサンプルを抽出して、抽出されたサンプルについて検証します。サンプルに対する検証結果を統計学的に分析して、概ねの誤り件数、額を推定します。
怪しいものを抽出
単純にサンプルを抽出するのではなく、気になる取引を抽出することもあります。金額が大きい、新しく発生した、直感的に気になる、といった取引について検証します。
会社の仕組み(内部統制)を評価
あとは、内部統制といって、会計数値を生み出す仕組みを評価します。例えば、部下が伝票を作成して上司が承認する、という流れがある場合、承認手続がない場合と比べ伝票を正確に作ることは可能となります。このような手続があるかどうか、あったとしても有効に機能しているかどうかを検証し、有効であれば、監査人が検証する取引件数を減らします。
まとめ
さすがに全ての取引記録を検証することは不可能であるため、あらゆる手段を使って検証すべき取引数を減らしています。そうはいっても多いので、現場もお客さんも大変ではあります。
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【編集後記】
昨日はコミュニケーションの勉強会、に出席してきました。講師の方の豊富な事例に基づく説明が非常に面白かったです。少しはコミュニケーション上手になったかしら、、、。