個人事業者か会社勤めか?いやいや第3の道を世に広めよう!

個人事業者にすべきか、それとも会社勤めでいるか。古くからキャリア論を述べるにあたっては、典型的な課題となっています。それとともに、その中間形態というのもありうるので、そういったことを合わせて論じてみるようにします。

会社勤めは会社の傘のもとに守られている

まず、会社勤めでいる、ということはよくも悪くも会社に守られ管理されている、ということができます。

守られている、といえば、会社員の権利ほど守られているものはないでしょう。まず、継続的に給料をもらえます。世の中には有給(!)という制度があり、多少、仕事をせずとも給料は減りません。また、一時的に仕事がなく手待ちが発生したとしても、給料カットにはなりません。さらには、少しくらい経営者に気に入られなくてもそうそう簡単に首にはできません。

とはいえ、管理されているのも会社員。9:00-17:00まで、就業時間というものが決められ、その中で働かなくてはなりません。例えば、満員電車に乗るのがいやだ、といっても、勝手に出てくる時間を変えるということはなかなかやりにくいでしょう。また、やりたくない仕事を振られても、「私はやりたくありません。」というのは通常は許容されない、です。そういう意味で、会社員であると自由にふるまえる余地が減ります。

このように、会社員は守られているけど管理されている、という安定と不自由の中に住んでいる、ということができます。

個人事業者は自由だ!

これに対して個人事業者は自由です。とはいえ、この自由の裏側には、会社勤めと違い守ってくれる人はいないことによる、不安定さがあります。

自由、個人事業者における醍醐味です。だいたい、個人で仕事をしたがる人は、会社からの管理を好まず、自由でいたいから、ということでしょう。嫌な仕事は断れる、別に朝9:00に出社する必要はなく、満員電車に乗る必要もありません。そういえば、満員電車に乗りたくないから、という理由で会社に勤めなかった友人もいます。仕事中、なにをしていても誰にも文句は言われず、そういう意味では自分がやりたいようにやれます。

とはいえ、個人事業者は会社員ほど守られてはいません。有給というものはなく、仕事をしなければお金が入りません。そのため、多少の風邪くらいでは仕事を休みません。また、仕事がなければお金が入らず、また、仕事ができればお金になるしそうでないとお金がない、というようにもらえるお金も状況に応じて変動します。これは、会社員が概ね安定的な給料をもらえるのとは大きな違いです。

つまりは、個人事業者は仕事においてなにをするにも自由ですが、それには仕事がない自由、飢える自由とも含んでいる、といえるでしょう。会社が自動的に仕事を運んでくる会社員と違い、自分自身で仕事を取らなくてはならない、というのが、個人事業主の大変なところであり、面白いところである、と言えるでしょう。

2者択一を脱出しよう

今までは、上記のように個人事業者=自由、会社員=安定、という2項対立の図式で議論されていることが多かったと思います。ただ、必ずしもそうとは限りません。

どちらか片方に属していても、ポジショニングや仕事の取り方でその欠点を緩和することができるでしょう。会社員であれば自由になれるようなポジションや役柄につく、でしょうし、個人事業主であれば顧問契約のように定額で取れるような仕事をとったり複数仕事を持ったりということがあります。

また、個人事業主と会社員のハイブリッド的な働き方。例えば、週3日と会社勤めをし、それに見合うだけの給料をもらいます。残りの週2日で個人としての自由な活動を追求する、ということはあってもいいかなと。この場合、かならずしも個人事業者ではなく、育児とかそういう活動であってもいいでしょう。この場合、情報セキュリティや労務管理などの問題はありますが、最低点の安定を確保しつつ、自由に生きれるというのは働く側としては魅力的です。独立した、といっても、実際はハイブリッド型な人、というのもそれなりに多いとは思います。

これは個人としての活動ではなく、会社としても、このような働き方を認めるよう間口を広げていく、という方向。古くは、フレックスタイムとかあります。これは、時間に対する自由を与えるような働きかたです。また、業務委託、有期雇用等にを積極的に認め、個人の状況や価値観にあった働き方ができるように制度を変えていける、そんな会社が増えればと思います。

まとめ

会社員は安定、個人事業者は自由というそれぞれの長所があり、裏側には短所があります。できる限り、長所を大きく、短所を小さくできるようなあり方/はたらき方ができるようなれば、、、と思います。

ビジネス