海外に行ってみたい、でも、なんだか、怖くていけないな~、という人、いらっしゃるかと思います。特に、最近は世界がなんとなく物騒になっているので、つい躊躇してしまう人もいるでしょう。そんな場合、通常のビジネスでも考えるようにリスクとリターンを比べてみると考えやすくなるのでしょうか。
海外に行くリターンって
リターンとリスクを比べる、といったところで、どうやって海外渡航のリターンをはかればいいのでしょうか。まずは、目に見えやすいメリットを考えてみます。例えば、キャリア上プラスになる、とか、渡航することにより給料等の金銭的メリットがある、といったところです。一般に危険地帯で危険業務に携わるほど金銭的なメリットは大きくなる傾向があります。
とはいえ、海外に行くことは単純に金銭的キャリア的メリットでは言えないとき、多いですよね。そういうときは、自分が、どれだけ海外に行くことの意義づけや熱量を持っているか、ということが海外旅行に行くことによるリターンだといえるでしょう。たとえば、「内戦国の和平のためにそこに渡航する。」という、ある程度崇高な理想がある場合もあるでしょう。逆に、言葉にはできないけど、とにかく行ってみたい、ということもあるかもしれません。私が大学生の時には、「インドが俺を呼んでいる。」というおおよそ第三者には理解しがたい理由で渡航をしたことがあります。それはそれで、本人にとってのリターンであり、それをきちんと把握することが必要です。
このように、海外にいく、というときは「なぜ行くのか。」ということと、自分が行くことについてどういう感情を持っているのか、ということを勘案するといいでしょう。
リスクを「適切」に把握する
次のステップは、渡航のリスクはなんですか、というところです。「海外は怖い。」ということだけでは、少し、リスク評価としては甘いでしょう。というのは、場所によっても状況によっても危険度は当然に異なります。同じ国、場合によっては、同じ都市であっても、比較的安全なところと危険なところは分かれてきます。あと、昼の大通りを歩くか、夜の人気のない道を歩くか、でも違います。犯罪の傾向もスリなのか、強盗なのか、テロなのか、という違いもあるし、リスク状況も当然に異なるはずです。
いくつかのソースを使って、適宜、情報収集をしていく。例えば、外務省のホームページ、地球の歩き方、その他ネット情報というのがあります。もちろん、現地の知り合い、現地に行ったことがある人がいれば、その人に聞くと生の情報が入って参考になります。ソースがひとつだけだと、そこが間違っている、ということもなくはないので、複数のソースを取るように心がけましょう。
ちなみに、なにか事件が起こり大きく報道されること、もともとイメージの悪い国については、行くことを躊躇しがちですがそういった国であってもきちんと情報収集して情報を正確に入手したいところです。
リスクを縮小を検討する
次に、把握したリスクについてどうやってそれを減らすのか、考えます。スリが多いところであれば貴重品を持ち歩かない、とか、夜道は出歩かず食事さえもホテル内でとる、とか、危険地帯には立ち入らないということもあるでしょう。
このように、リスクが把握できれば、それに対して対策を講じることができるはずです。そうすることによって、海外渡航に対する危険度は減らすことができます。
リターンとリスクを比較し結論を出す
リターンとリスクが把握できれば、結論は出しやすくなります。行く/行かない、という大きな結論はもちろんのこと、行く場合の方法や身の処し方も決まってくるでしょう。もちろん、全てのリターン/リスクが把握できるわけでもないので、どこかの段階で時間を切って、は自分自身の感覚でえいっ、と決めることになります。
色々と自分で考えた結果、行かない、というのも一つの決断であり、それはそれで意義のあるところであります。もちろん、行く、決めたら、きちんとリスク管理をして、そのうえで自分がもとめる成果を得てるようにしたいですね。海外に行く以上、リスクがゼロになることはないので、どこまでリスクを受け入れるのか、というところはときとして非常に難しい判断となります。最後は自分の価値観や状況判断に基づき、決断をすべきところでしょう。