プロジェクト、誰がコントロールできるのでしょうか。プロジェクトオーナー、チームリーダー、権限的にはそうですが、必ずしもそうではありません。
権限関係を言うとすこし複雑になるので、ひとまず、権限が無い、メンバーがフラットな状態を考えてみましょう。例えば、ぼくが大学院生だった頃のことを思い起こしてみます。
大学院では、グループワークが結構ありました。具体的には、クラス共通のテーマについて、グループでその課題に取り組み、プレゼンテーションとかレポート作成をする、ことですね。そうすると、グループの間で意見を出して討議したり、分担したり、見直したり、ということをします。一つのプロジェクトとして何人かで取り組むわけです。
最初のうちは、明確にリーダーはいません。一番最初は、誰かしら気にして、各メンバーに声をかけます。それで、適当に話し合いつつ、作業の分担をしたりします。
そうこうすると、作業の仕方に差が生まれてきます。成果物(レポートやプレゼンテーション)をきちんと仕上げよう、納得いくものを作ろう、とする人、そうでなく、言われたことをする人や、それすらしない人でグラデーションが分かれてきます。そうすると、熱心な人の稼働量が多くなり、プロジェクトについても積極的に発言するようになります。そうすると、その他のメンバーも一生懸命している人についていく、というか、判断をゆだねるようになってきます。そうすると、想いがあって熱心な人、自分でも動いて汗をかいている人が結局リーダーになるわけです。
ちなみに、ぼく自身もグループワークもやって、仕切ろうとしたこともあるのですが、結果的にあまりリーダー的な立場にたったことは少ないです。自分で、グループワークは苦手なこともあり、及第点がとれそうになると、これでいいか、と情熱を失ってしまうことが多かったように思えます。なので、他に熱心な人がいるとその人が仕切るような状況になっていったかな。まあ、語学的な問題もあり、これはこれでこんなもんだった、と思います。
これは一つの事例ですが、やっぱり、想いがあって行動する人がプロジェクトをコントロールできるようになる、ということはあると思います。もちろん、実社会では、特に業務においては、会社での序列や力関係がプロジェクトに影響することはあるでしょう。でも、想いをもって熱心に行動する人に対して、職階が高い人は快く思い、その人の考えに従うこともあるでしょう。逆に、プロジェクトリーダーであれば、誰よりも想いと行動をすることにより、プロジェクトをスムーズに動かすことができると思います。