テキストでレクチャーをするときの方法論

テキストを使ってセミナーをする場合、簡単だけど、案外難しかったりします。簡単というのは、自分でスライドやレジュメを準備しなくていいからです。でも、やろうとしてみると、案外と難しく感じたりします。

というのは、テキストは朗読すればいいじゃん、なりがちだから。でも、テキストに書いていないことを話してしまうと、聞いている方がわかりにくい。あれやこれや、考えると、「なんだか、自分で読んでしまえばいいような気がする」と感じてしまいます。あと、自分が書いたものでない(時折、著者直々ということはあるが、あまりないことでもあるのでこの場合は除きます)ので、流れや表現が使いづらい、ということもあるでしょう。なので、一見、面倒なようでも、スライドやレジュメで授業をすることが多いのです。

じゃあ、テキストオンリーではできないか。流石にそれだけだとちょっと難しいので、ホワイトボード(もしくは黒板)は使える、という前提でセミナーの仕方を考えてみます。

まずは、ポイントとなる文章を見つけてその部分だけを読む。それに加えて、アンダーラインを引いてもらってもいいでしょう。また、その文章を自分の言葉で言い換えたり、事例や例えを付け加えてもいいと思います。

また、図解がある場合は、その図をホワイトボードに書きながら説明する。図は、生成するプロセスを見ながらの方が、理解力が深まります。ただ、書き写してもらうのは微妙な場合は、あらかじめ、完成形はテキストにあることを説明しましょう。

その発展版として、テキストの記載を図解にして説明する。文章、という形より、図解、という形の方が頭に入りやすかったりします。また、上述と同じく、プロセスが見れると、理解がしやすくなります。

後は、テキストのまとめや、もしくは追加的な事項については、ホワイトボードに書きます。この時は、分量にもよりますが、テキストに直接に書き込めるよう、配慮できるといいでしょう。ノートにすると、分断されてしまい、管理が面倒そうですよね。

あとは、テキストに演習があれば、その演習問題を解いてもらい、解説する。実際に、受講者に手を動かしてもらうてから、解説すると、結構、内容が頭に入ります。あとは、演習問題がなければ自分で作ってしまうのも手です。

それと、テキストの記述を題材に、ディスカッションしてもらうというのも手です。例えば、自分の業務にどう活かすか、とか、セミナーの終わりぎわに、今回の気づきや学びを共有して発表してもらうとか。要は、テキストの記載に組み合わせるようにします。

ちなみに、上に書いてあることを中心にすると、講義っぽくなりますし、下の方に書いてあることをメインにするとワークショップっぽくなります。受講者に初学者が多い場合は、講義風にした方がよく、よく知っている人が多ければワークショップ風に仕上げた方がいいでしょう。

ということで、テキストのみで行う、セミナーの方法論を考察してみました。皆さんも、ぜひ、色々と考えてみてください。多分、レジュメやスライドを作るよりは、準備の時間はかかりませんよ。

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