一貫性を保つ、ということと、朝令暮改、ということは、矛盾していることがあります。ですが、リーダーとなった時には、一貫性と朝令暮改、両立されることもあるでしょう。今回はそんなことをば。
一貫性を保つ、これは、メンバーとも、組織外の関係者とも、きちんと関係を作るために必要です。いうことがコロコロ変わるような人は、なかなか、信頼しにくいです。何を信じていいかわからないですからね。やっぱり、言動や行動は一貫している方が、信頼しやすいのです。逆に朝令暮改が繰り返されれば、部下はついていくのが大変で、ストレスが溜まります。
ですが、時として、場合によっては非常にしばしば、朝令暮改をしないといけない、ということもあるでしょう。それは、状況が変わる、とか、考えが変わる、とかそういうこともあります。あと、従前の決定に固執すると、何かしら問題が発生してしまう、ということもあるでしょう。そういった場合には、柔軟に対応すべく、言動や行動が変わってくる、ということあります。朝令暮改は兵家の常、とも言いますし。
一貫性と朝令暮改、それぞれ矛盾することではあるものの、時としてどちらも必要です。じゃあ、どうすればいいか。
まずは、レベルによって一貫するところと朝令暮改のところを分ける。深いレベル、例えば、理念とかビジョンとか、在り方とか、そういう原則的なところは一貫させる。逆に、表面的な行動や言動は、状況に応じて変化させていく。そうすると、深いところでは繋がっているので、俯瞰してみると、一貫性は保たれるし、他方、状況の変化にも適宜対応できるということになります。
また、きちんと説明する。上述した、深いレベルでの一貫性が保たれているか、なぜ今、従前から行動や言動を変えるのか、ということをわかるように説明すること。リーダーとメンバーでは、当然、頭の中で思考していることは見えずメンバーは混乱するのです。ですので、リーダーの中にある論理の糸をメンバーにも共有すれば、理解はしてくれると思います。
あとは、多少、マイナスやデメリットがあっても、あくまでも一貫性を貫く、ということもあります。これは、メンバーを含め、周囲の人を慮るということがあります。これもやりすぎるとそれはそれで問題があるのですが。
ということで、リーダーたるもの、一貫性と朝令暮改を同時に成り立たせることが必要です。