門前の小僧お経を読む、これは、お坊さんでなくても毎日門の前で掃除をしながらお経を聞いていると、いつの間にかお経を読むことができるようになってしまう、ということです。つまり、優秀な人の近くにいるだけでその人に影響されて自分の能力も向上する、という現象です。これをどう活用するか考えてみました。
よくあるのが、カバンもちです。つまり、師匠とかメンターみたいな人の横にべったりと張りついて、常にその人と一緒に行動する。そうすることにより、師匠の行動や言動から色々なことを学びそれを通じて成長する、ということです。あとは、上司が部下にミーティングに出席させるのもそんなところがあります。この場合、部下は何もしないのですけれど、上司の隣で話を聞いている、ということになります。
この活かし方には、上からと下からの両方が考えられます。まずは、上司としてはできる限りその人を同席させるのがいいでしょう。往々にして、「彼がいても何もできないわけだし、まあ、俺だけでいいや」と思わずに、同席させること。あとは、あえて、プロジェクトリーダーとクライアント側のリーダーが話をするときに、できる限り、別室とかに行かず、プロジェクトの部屋で話すのもいい。これも、プロジェクトメンバーに、リーダー同士の話を聞かせることにより勉強させることができます。
下側からはどうするか。同席したらきちんと聞いて考えることが大切です。まあ、何もしないので、ぼーっともできてしまうのですが、そういうことはせずにきちんと聞く。できれば、後で、解説やフィードバックを聞けるなら聞きたいところです。あとは、そういう場に誘われたら逃げない、とか、自分が積極的にそういう機会を探っていく、ということもしたいですよね。
ということで、門前の小僧が経を読めることになっていくことをどう活用するか、考えてみたいですよね。