不安なことは、大切なこと、と言いました。ですが、不安を感じる、ということはやっぱりつらいものです。今回は、不安への対処方法を考えてみることにします。これは、あくまでも通常の水準のもので、病的なレベルにまで不安が高まってしまったら、医療的な取り扱いを考える必要があります。
それは、できる限り、不安の内容を明確化してみることです。不安がつらい、というのは、状況が漠然としていて、でも、心配なことがある、ということに起因していることが多いです。そこで、不安をできるかぎり具体的にイメージしていくということが大切になるわけです。
もっと具体的にどうするか?不安を感じる場合は、「~~になったらどうしよう。」、「XXXになったら困るなぁ」で思考が止まってしまっていることが多いです。この状態だと、結局、外敵要因で~~やXXXが回避できるまで、不安の感情が止まらずに残っていることになります。ですので、~~やXXXになるのはどのくらいの可能性か、発現した場合どの程度の影響があるのか、それをどう防ぐのか、起こったときにどう対応するか、等々を考えてみて、これらのことがある程度想像できるようになると、心が落ち着いてきます。
さらに、頭の中だけで思考せずに、書くことによりさらに不安に対して具体的な形を与えることができます。頭の中だけで回すと特定の思念のみが頭に大きく残りぐるぐると思考が空回りしてしまうことも多いです。そうすると、精神的にかなり疲弊します。でも、書きながら考えると意外と頭の中にあるものが少ないことがわかります。不安を書きだすだけでも、かなり落ち着きます。そこから対策を書きながら詰めていくと、心がすっとします。
ということで、不安を感じたら、できる限り、思考を具体化させていくことが必要です。また、不安を具体化させ、対策をたてていくことにより、リスクマネジメントが進む、という面もあります。