コロナが怖いから、とか、飛行機が怖い、とか、通り魔が怖いから、というように、なんとなくの感情でものごとを決めていることありませんか?そういう判断は時として誤っていることが多く、できるだけ合理的に判断していくことがリスクマネジメントの第一歩となろうかと思います。
感情は、周囲の人のいうことや自分の気分は思い込みで作られることが多く、それに基づいて判断すると判断そのものが誤っている可能性があるから。
一番、わかりやすいのが飛行機だと思います。飛行機は、ひとたび墜落等事故が発生すると多くの人が亡くなり、メディアでもセンセーショナルに取り上げらっるので、なんとなく、「飛行機怖いなぁ」と思い勝ちです。
実際はどうかというと、運輸安全委員会の航空事故統計によると、日本国内では2019年の航空事故における死者はいなさそうです。ぼく自身は航空事故統計をよみ慣れているわけではないので、見落としはあるかもしれませんが、2019年においては旅客機の墜落みたいな事故は発生していないと思います。
他方、自動車はどうか、というと、2019年は3,215人(警察庁の交通事故統計より)と大分減りましたが、かなりの数の方が亡くなっています。
こうみれば、飛行機と比べ自動車のほうがはるかに危険、ということがわかります。ただ、感覚的には、「飛行機怖いようぅ」と感じてしまう人のほうが多いと思います。つまり、感覚で判断すると、実際の判断を誤ってしまうということの一例です。他の面でもこういったことはよく発生しやすいです。
発生要因としては、感情はパッと見た時の印象や人の話で簡単に形成されてしまうからです。例えば、飛行機の事故が起こった時は、非常に大きくメディアにとりあげられるので、そこだけ切り取って判断してしまう、ということがあります。後は、人が言ったことを無批判的に受け入れてしまう、ということも
これを防ぐためにはどうするか。一つは情報を集めること、それも、複数の信頼できるソースから集めること、そして、論理的にその情報を吟味すること。そして、自分なりの仮説を作り、それに基づき行動していく。これを一回で止めずに何回も自分の中で回転させ仮説の精度をあげていくことでしょう。
ただ、このプロセスは面倒なので、つい、感情だけで物事を決めてしまいがち。なので、一つ気にしてほしいのは、特に自分にとって重要な事項であれば、沸き起こった感情はいったん置いておいて、たちどまって考えたり調べたりする、ということも有用です。
もちろん、これは自分にとってかかわりがあることについてだけでOKです。自分の生活に関係のないこと、例えば、芸能人のスキャンダルとかはそこまで深く考えてなくてもいいのでは。
ということで、感情を決めない、というのはリスク管理の第一歩であります。特に自分にとって大切なことであればあるほど、合理的に考えていきたいところです。