色々と悩んで、人に相談することもあるでしょう。しかし、いくつかの要因により、なかなか、人は客観的な立場にはなれません。その要因について考えてみることにします。
価値観
まずは、相談の答えは答える人が持っている価値観によって左右されます。例えば、答える人が、一生同じ会社に勤めるべき、という価値観を持っていたりします。そうすると、例えば、その人に対して転職の相談をしても、その人の価値観に照らすと賛成はできない、ということになるでしょう。これが、逆に転職を多くする人に相談すると、転職に対してポジティブな回答が返ってくることが多いでしょう。
このように、相談者の持っている価値観により回答内容は左右します。逆に、色々な価値観の人に相談すると、色々な角度から回答を得られるので、それも一つの方法でしょう。
利害関係
次に利害関係、ということがあげられます。相談に答える方としては、自分の利害に反するような答えはしにくいものです。例えば、自分がかわいがっている部下が、転職したい、やめたい、というような相談ごとを持ち掛けてきたらどうでしょうか。やっぱり、反対しますよね。この場合、多分にその人に辞められるから困る、というような理由で反対するでしょうね。
利害関係が明確な人に相談するのはあまり有益な回答が得られない可能性があります。利害関係がはっきりしないこともあり、それはそれで難しいものがあるのですが。
背景の説明
相談を受ける人は必ずしも背景を全て理解しているわけではありません。相談する方も、1から10まで話すわけではなく、ところどころ、説明を端折ることがあるかと思います。また、つい話すべき内容をはなさないでいてしまう、ということもあろうかと思います。そうすると、答える方としては、話をされたことのみで回答をします。そうすると、時として答えのピントがずれてしまう、ということもあるでしょう。
気を付けたいこととしてはできる限り背景を詳細に話すこと。特に、大切なポイントははずさないよう、きちんと話すように気を付けるようにしましょう。
まとめ
なかなか、相談を答える方としては客観的に答えるのは難しい、ということがあります。やっぱり、回答者のもつ価値観、利害という要素、必ずしも背景を説明しきることはできない、ということもあります。そのために、相談を持ち掛けるほうが、それらのバイアスが入らないように、または、バイアスが入りうる、ということを想定し、相談者、方法を検討することがもとめられます。