公認会計士、世の中では、会計のプロフェッショナル、ということになっております。そのために、日々、業務に必要な知識はアップデートする、ことが求められます。その中でも、本は中心的な知識の源となります。今回は、本との付き合い方についてまとめてみました。
本から知識を取得するといい理由
本、やはり、知的プロフェッショナルとして、比較的手ごろでまとまった信頼性のある情報元といえます。
まず、手ごろ感から。本、やっぱり手ごろに情報を入手することができます。値段については、幅は広いものの、安価ものであれば2,000~3,000円程度で購入ができます。色々とセミナーはありますが、自分が希望するセミナーに必ずしも出席できるとは限りません。また、プロフェッショナルに意見を求めると、通常、それなりな金額がかかってしまいます。本はそれらと比べると安価だということができます。
また、本は体系的に情報を入手することができます。会計士が仕事で直接利用する場合、必要となる情報をネットやデータベースから入手してきてそれを適用することになります。そうすると、知識は得られるのですが、それが断片的になり、持っている知識間の関連を図ることが難しくなります。本であれば、特定のテーマについて体系的に知識が配列されています。そのため、特定の事項について立体感をもって知識を得ることができます。
さらに、信頼性がある、ということです。これは、本は価格がつくものであり、一人で作るものではありません。ネットはある意味玉石混交で、ブログとかだと一人で出せてしまい、ぱぱっと書けてしまうので、どうしても、内容誤りとか出やすくなります。本であれば編集者等何人かの人が作成にかかわっており、通常、複数人のレビューもされているはずなので内容の信頼性はそれなりに高くなります。
やっぱり本は買いたい
本、借りたりとかではなく、買うことを勧めたい。借りると確かに安くはあがります。ただ、借りて返す手間が生じること、線を引いたり端を折ったりすることができないこと、借りるといずれは返さないとならず積んでおいて必要に応じて読み返すということができないこと、等、若干不便な面があります。また、アマゾン等宅配サービスを使うと買いに行く手間もはぶけるのでさらに便利です。自腹を切ると、本を読もう、という気持ちが強くなる、ということも本を買うことのメリットの一つです。
買うと、どんどんたまっていくのですが、これは定期的に本棚を整理して不必要な本は処分する、ということで対応が可能です。
と、いうわけで、やっぱり、本は買いましょう。特に業務や将来のキャリアに必要な本はケチケチせず、買ってしまいましょう。
本の限界と対策
本はいい、と書きつつもやっぱりデメリットもあります。まず、本は多くの人に販売しないといけないため、ある程度大衆受けするものとなります。つまり、はやっているものは本の種類が多くなり、他方でマニアックなテーマの本は少ないです。会計関連でいえば、J-SOX導入時における内部統制の本、近年のIFRS、アジアの規制税制の本はよく販売されています。他方、最近あまりとりあげられないUSGAAPやヨーロッパの規制税制関係の本はあまり見られない。これらのことに関する情報は得にくくなります。
また、本を発行するには結構時間がかかります。とすれば、特に規制動向がはげしい近年においては、知らないうちに本の内容が陳腐化します。そのため、本当に最新の情報を求める、といった場合、本だとややタイミングを逸する恐れがあります。
このような状況を解消するためには、ネット、雑誌、セミナーで旬な情報をつかむこと、さらにもっと確かな情報が必要ということであれば、専門家を探してきてその人に聞いてみる、ということも必要でしょう。
まとめ
本は知識源としては比較的手ごろで信頼性のおけるものです。やっぱりプロであれば、きちんと購入して、自分の思う通りに活用したいものです。ただ、本も限界はあるので、それを踏まえて適宜活用することが必要です。