先日、友人の勧めで「5時から9時まで」という少女マンガを読んでみました。意外と面白かったので、少し感想と考察を記してみます。ここでは、男性視点にたってやや批判的に書いてみます。
マンガの概要
このマンガ、相原実貴さんという方が書いており、2015年3月15日時点で10巻まで出版されております(今回は9巻までアマゾンで購入したので、そこまでは読んでいます)。
あらすじは、英会話学校に勤める桜庭潤子(ジュンコ)を主人公として、星川高嶺他、様々な男の人に求愛されるというストーリーです。そこから、ジュンコの同僚や妹までそれぞれ恋愛関係をはじめて、まるで蜘蛛の巣のような人間関係が繰り広げられます。ジュンコと星川はうまく収まるかと思いきや、再びグラグラする、という繰り返しで、ストーリーが構成されています。あまり詳細に書くとネタバレになるので、こんな感じでとめておきます。
女性は平凡、男性はあまりいなさそう
登場人物の特徴として、女性は割とどこにでもいそうな感じですが、男性はこんな人は存在しないだろー的なところがあります。
まず、ジュンコは英語学校に勤めていて、ゆくゆくは海外で仕事を志しているなど、キャリア志向の高い女性です。次に、ジュンコの同僚である山渕百絵は男性経験が少なく若干オタクなところがある。もう一人、英語学校で事務をしている毛利まさこは、男性生徒に人気のある結婚に憧れをもっているOLです。こうみると意外と女性側は普通ですよね。
他方、男側として、まず星川高嶺。お坊さん、資産家、美男、派手な愛情表現、時折、高慢。そして、アーサーラング(ジュンコ、百絵の同僚)、蜂谷蓮司(生徒)といった、やたらモテモテの遊び人系男子。里中由希という女装の男子高校生。こんな人、実在するのかな~、という人々ばかり。ジュンコの昔からの友人、である三島も本当はすごい人なのだが、普通に見えてしまう。といったところです。
主人公がやたらモテる
このジュンコがやたらモテます。まず、星川。この人お見合いで知り合ったようです。また、学生からの知り合いの三島。そして、教え子の里中、と3人から求愛を受けます。その中で、心がぐらつきつつ、あっちについたり、こっちについたりしています。心のぐらつき加減に共感を覚える人と、嫌悪感を覚える人がいるのかな、、という気がしました。
ここで、主人公が受け身なのが女性ぽいっという印象を受けます。おそらく、男性誌では、主人公が自分から押していく、ような話になるのかな、と思います。このあたりが、男女の視点、考え方の違い、といったところでしょうか。
キャリアか恋人か
ジュンコはゆくゆくは海外で働きたい、住みたい、という希望をもっています。他方で、お見合い相手である、星川と結婚することになるとお寺の嫁になるため、自分の思い描くキャリアとは相反する将来となっていしまいます。このキャリアと結婚、というテーマは女性の場合、まず論点となるところなので、その点、共感できる人もいることでしょう。男性であっても、キャリアと結婚は意識しますが、女性のほうがこの傾向は強いと思います。
まとめ
少女マンガを男性視点からみると、どちらかというと批判的なコメントとなってしまいますね。でも、男性マンガとは異なる視点で書いており、男性マンガとは異なる価値観が内包されているので、そういった点を注意しながら読むと面白く感じることもあるかと思います。