時として、もめごとの仲裁、求められることがあります。そういう時に大切なことととしては、両方の言い分をきちんと聞くことでしょう。
事業でもっともよくあるあるなシーンとしては、お客さんと担当者の間がこじれてしまう、ということでしょう。プライベートだと、家族同士のもめごと(兄弟げんか、嫁姑とうとう)なんかがありそうですよね。
そういう時に、片方の意見なり愚痴なりを聞いても、もめごとの全体像や原因はつかめません。当事者に立場や考え方、正当化、などで、どうしても現実の認識がゆがみます。認識がゆがんだ状態だと、適切な解決策は出てこないので、きちんと把握する必要があります。
こういう場合、気を付けたいのが、片方の当事者の意見をうのみにして、それに基づき、もう片方の当事者とコミュニケーションをとってしまうことです。例えば、お客さんからクレームがありそのまま担当者を詰めてしまうこと。逆に、担当から聞いたことをもって、お客さんに釈明すると、「いやいやそういうことじゃないよ。」と突っ込まれたり。
もちろん、もう片方の当事者の言い分を聞けない場合もあるでしょう。特に、もう片方の当事者にコミュニケーションルートがないとどうしようもないのです。そうした場合は、傾聴等で、状況を丁寧に掘り起こして、向こう側の言い分や状況を推察する必要があります。もし、それが難しいとか、必要が無い場合は、愚痴を聞いている、と割り切って、片方の当事者の言い分だけを聞いてしまうというのもあるかもしれません。
あと、仲裁するときに決めておきたいこととしては、どちらを優先するか、ということです。どちらの言い分も一理あって、理屈では肩入れしにくい、ということ、ありますよね。そういう時は、あらかじめどちらを優先するかを決めておく。例えば、商売なら担当よりお客さん、嫁姑問題ならお嫁さん、というように。それを基づいて、聞けるところまで話をきいて、その際必要があれば、それで押し切ってしまう、ということが必要でしょう。
そんな感じで、両方の言い分を聞きながら、推察しながら、ものごとを仲裁していきたいものです。