さて、日常生活から得られる学び、今回は、色々と節約するお金持ちの話と、それにより、けち臭い行為をあらためた、昔の思い出をとりあげます。例え話を使って諭すと、結構、心に刺さったりすることもあるだろう、というお話です。
おばさんから聞いた「手ぬぐいをつないでお金を貯めたお金持ち」の話
小さい頃、コロコロという雑誌で「つるピカハゲ丸」という雑誌が連載しておりました。簡単に概要を記載すると、けちな親子(ハゲタ家)が繰り広げる4コマまんがで、けち臭い話がこれでもか、というくらい繰り広げられていました。幼少の頃、この漫画にいたく魅せられて、かなり影響されていました。つまり、けち臭い子供が出来上がったわけです。
それを見ていたおばさんが「これはまずい。」と思ったのでしょうか、こんな話をしてくれました(記憶に頼っているので、若干、内容は不正確かもしれません)。
ある日、金持ちのおじさんがいました。その人はお金を貯めることが大好きで、特に家族とかいませんでした。その人はすごい狭いアパートに住み、家具はベッドしかなく、もちろんエアコンなんかもないので夏はすごく暑く、食べ物のいつも安いものばかり食べていました。衣服については、買うのがもったいない、ということで手ぬぐい(その人はたくさん預金があったので銀行から粗品で手ぬぐいを結構たくさんもらっていたようです)を縫って作った服をきてました。
さて、その人が死んだとき、お金がたくさん残りました。結局、そのお金は、身寄りのない方だったので国に没収されてしまいました。折角、ためたのに、使わないで死んでしまったなんて寂しいね~。
この話の感想、とたとえ話の効用
その話を聞き、私は強いショックを受けました。特に、手ぬぐいを縫い合わせて服を作ってそれを着ている、というのは非常にシュールな絵姿として強く心に残ります。やっぱり、お金は使うものなんだ、あまり貯めてばかりいてもしかたないんだ~、だと、素直に聞きいれることができたと思います。そうはいっても、ハゲ丸的価値観も残ってはいたので、若干、けち臭い子供ではあるのですが、従前よりは度合いが軽減されたと記憶しています。
それでは、なぜ、素直にこの話を受け入れることができたのか。それは、たとえ話がクッションになっていたから、と考えられます。普通に、「けち臭いことはやめなさい。」と頭ごなしに言われたら、おそらく反発してしまい、いうことを聞かないどころか、ますますケチになっていたかもしれません。そこで、たとえ話により説明をしたことについて、おばさんが言いたいことが頭にすっと入り込み、それを受け入れることができたかと思います。
鮒谷さんの「物語セミナー音源」を聞いて、ふとそんなことを考えていました。ちなみに、つるピカハゲ丸は、上記だと批判的に書いてありますが、私の幼少期の心をわしづかみにした名作で、非常に面白いです。機会があったらこちらも読んでみてください。僕も読んでみようかな。