財務諸表から10分で会社の状況を読み取る方法~損益計算書編

財務諸表、これを時間をかけてみると、色々なことがわかります。数字を横に並べたり、比率をとったり、同業他社の数値と比べたり。ただ、そんなに分析している時間をとれないよ~、ということもあるでしょう。そのため、時間がないときに財務諸表をどう読むか、ということを考えてみます。

売上の変動~成長しているか

まずは、売上、つまり、損益計算書の上方に着目しましょう。売上が前期と比べて伸びているかどうか。売上が前期と比べて伸びていれば、その会社の事業規模が大きくなっている、つまり、成長軌道にいると判断できます。売上が同一水準であれば、それほど大きく成長していないし、減少しているようであれば減少基調にあるのかな。

ここで、大切なのは、一つの期の売上の金額ではなく、前期との対比でみる、ということです。

利益の変更~収益性があるか

次は、利益、つまり損益計算書の一番下に着目してみましょうか。つまり、利益が前期と比べて伸びているかどうか、ここも単に利益が伸びているかではなく、売上の伸びに比例しているか、という点がポイントでしょう。売上が伸びていてそれに伴い利益が伸びている、ということであれば規模とともに収益性も伸びているといえます。逆に利益が減少しているようであれば、収益性を犠牲にしてでも規模拡大に重きを置いているのかな、、と推定することができます。

ここでのポイントは利益については単純に前期との対比だけではなく、売上との対比が必要です。

これで終わり

ざっくりと見る、ということであれば、まずは、上記であげた売上と利益の数値を見ておきましょう。もちろん、その他の損益項目について、増減の比較や比率の分析をして深度ある分析をする、ということは当然必要なことであります。ただ、10分で読む、ということであれば、損益はこの2つの数値にとどめ、その後は他の財務諸表を見にいくことになります。

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